レコードの日

11月3日文化の日。
今日は祝日ですが、昭和32年に日本レコード協会が制定した「レコードの日」でもあるのだそうです。
CDを買い始めたのは、昭和60年ごろからだったでしょうか。
それまでは、新曲が出たらレコード屋さんに行ってSPレコードを買う、
アルバムが出たら大きなLPレコードの包みを大事に抱えて帰りのバスに乗ったものでした。
レコードの日か…。
郷愁に誘われ、なんとなく昔のレコードたちが気になって、レコードラックから彼らを引っ張り出してみました。
(捨てるに捨てられない。…。)
CDケースに入ってしまうとジャケットの写真も小ぶりだけれど、
レコードは大きい。
SPもLPも、ジャケット写真や装丁には趣向が凝らされていて、
手に入れて、じっと見とれる楽しみがありました。
思い出のレコードたちの中から、「選りすぐり」のレコードたちを並べてみました。
「これぞ思い出の1枚」と言えるレコードたちです。
前列がSPレコード(シングルと言います)、後列の大きな方がLPレコード(アルバムと呼びます)です、念のため。

前列一番左の「人生素晴らしきドラマ」(ヤング101)が、「生まれて初めて自分で買ったレコード」です。
本当は人生初のレコードは別のレコードを買うはずでした。
レコード屋さんの店頭でお小遣いを握りしめた小学生の私は、ヤング101という若者たちが歌い踊るNHKの番組「ステージ101」のレコードジャケットを見つけ、大好きなこの曲がレコードとして発売されていること自体に衝撃を受け、瞬時に路線変更して、こちらを買ったのでした。
今となっては、何を買う気だったのかは思い出せません(笑)。
でも、人生初のレコードは、その後何度も何度も繰り返し聞いて、幸せに浸ったものでした。
そのお隣、チューリップの「心の旅」は、中学1年の2月、13歳の誕生祝いに友人のIさんからプレゼントされたものです。
私がこの曲が大好きだということから、Iさんがプレゼントしてくれたのでした。
はい、この曲から、私の「チューリップ大好き」歴史が始まり、現在も続いております。
その後ろ側にある「ぼくがつくった愛のうた」(チューリップ)のLPが、「初めて買ったLPレコード」でした。
中学生としては大きな買い物でしたので、悩んで悩んで清水の舞台から飛び降りるような気持ちで購入したことを今でも覚えています。
おそるおそるこのLPを聞いてみて、「LPには良い曲もあるけど、変な曲もある」というのが私の正直な感想でした。
その後、聞けば聞くほど味が出て、「変な曲」ほど今は「好きな曲」になっているのですが…笑。
SPレコード、おもいでの3枚めは野口五郎です!(彼が三枚目、って意味じゃないですよ!)
チューリップを好きになる前は、オオバ、五郎ファンでした!きゃっ。
紅白初出場の野口五郎が、黄色い声援を受けてこの曲を熱唱するのを見て、「わっ!」と思ってファンになったのは、小学6年生のときでありました。
このジャケット、かっこいいと思いませんか? (ニヤニヤ)
その横にちょっと見えているイラスト仕様のSPは、さだまさしさんのグレープ時代の「朝刊」というレコードです。
クスッと笑えるこの曲はあんまりヒットしませんでしたが、後に、さださんは「雨やどり」「関白宣言」と、笑って泣かせる曲をどんどん世に送りだすようになるのです。
それにしても、「精霊流し」を買わずに「朝刊」を買ったんだなあ、と昔の自分の選択に苦笑い。
LPでも、ヤング101を1枚買いました(後列左)。
こちらも悩んで悩んで買いました。
私は、彼らからビートルズをはじめとした洋楽を教えてもらった世代です。
このLPでは「落ち葉のコンチェルト」が大好きでした。
最後に紹介するのは、一番右後ろにある「小さな恋のメロディ」です。
映画のサウンドトラック版を買ったのは、これが最初でした。
高校1年生の頃です。
この映画の封切りは小学生の頃だったので、見に行くことはできませんでした。
リバイバル上映となった時に、「やっと見られる!」と喜びに満ちて映画館に行き、劇中流れていたビージーズの「イン ザ モーニング」「メロディフェア」などが忘れられず、初めてサントラ盤を買ったのでした。
あれから何度この映画を見たでしょう。
・・・と、ほかにもいろいろなレコードの思い出はありますが、きっときりがありませんので、「レコードの日」エッセイ、この辺で終わりますね。
写真にもある「ぼくがつくった愛のうた」というLPの中には、「私のアイドル」という曲があります。
その一節「レコードを買ってきて/一日中きいたわ」は、まさに青春時代の私です。
生徒の皆さんには何のことやらという「レコード」でしょうが、「私も青春時代に買ったよ!」と懐かしがってくださる方がいらしたら幸福です。