本日の講堂朝会

今日は中学の講堂朝会でした。
今日は、中学生の間に読んでほしい本をいくつか挙げてお話しました。
講堂に持参した本は、これです。

ウェブスター作「足ながおじさん」。
私が小学3年生で出会い、小6で完訳文を読み、それから10代の間に何度も読み返した本です。
最近、生徒と「憂鬱な水曜日」の話をしたことから、久しぶりに読んでみようと思い、この本を図書館で借りて、30年ぶりぐらいに再読しました。
懐かしいものですね、ジュディ・アボットの手紙のみずみずしい表現に、再び心躍らせました。
「ジャービスぼっちゃん」「サリー」「ジュリア」・・・どれも懐かしい登場人物です。
そして、ウェブスター自身が書いた挿絵も、何とも言えない素朴でユーモラスな味わいがあって、そんな絵との再会にまで感激しました。
10代のうちは、こうした夢のある小説をたくさん読んで、心豊かに、夢をいっぱい描いてほしいなあと思います。
そこで「若草物語」や「赤毛のアン」も話題に挙げ、
次いで、私自身が中学時代に読んだ本もたくさんリストアップしました。
「車輪の下」「大地」「狭き門」…この辺はちょっと難解かもしれませんが、ヘッセの名作「車輪の下」は反抗期にこそ読んで共感してほしい本です。
「ベロ出しチョンマ」(斎藤隆介)・「木かげの家の小人たち」(いぬいとみこ)は、自分が中3の時に国語の教科担当だった乾先生にすすめられて読んだ本で、わが子に読んで聞かせた本でもあります。
中村浩子先生が配布してくださった、ダイナミックな字の「3年生にすすめる50冊」というプリントと、
乾先生がコメントをいっぱい書いてくださった「読書ノート」のおかげで、
私は中3の時に本当にたくさん本を読むことができました。
そう考えると、先生の役割って本当に大きいなあ…と思います。
また、家族のすすめも大きいものです。
「大地」(パール・バック)は、中2の時、親子で読みました。
以前紹介した「星の王子さま」は、私が娘と息子にも勧めて親子で読んだ本です。
つい先日は、娘に「お母さん、『思い出のマーニー』は絶対《西遠生にすすめる本》に入れたほうがいいよ!」と言われました。
読まなくっちゃ!
記録ノートには、《西遠生にすすめる本》が何百冊も列記されています。
50冊や100冊に区切っては、他にもいい本がたくさんあるので、もったいないからです。
選択の幅が大きい方が、生徒の皆さんにも興味・好奇心でピピピッとくる本との出会いが多いのではないでしょうか。
義務とか、押し付けられて仕方なく…ではなく、だまされたと思って、新しい本を手に取ってみてほしいです。
先生方がすすめてくれる本にはきっとステキな出会いや感動があるはず。
家族や友達から勧められる本にも、きっとあなたのピピピッが動くはずです。
10代のうちに、心に夢をいっぱい描きながら読んでほしい本…、
9月・10月の読書記録にそんな本が並ぶといいなと心ひそかに期待しております。