明日は高校入学式

明日、西遠は高等学校の入学式を迎えます。義務教育課程を終えて、自らの意思で高等学校に進んだ新入生の皆さんを、心を込めて迎えたいと思います。桜も新入生の登校を待っています。

明日はあいにく雨模様とのことですので、学園の春爛漫の様子を写真でお伝えしようと思います。

木々の枝には野鳥も集っていました。

さて、最後に紹介するのは、連翹(レンギョウ)です。

東館の南東に連翹(レンギョウ)が黄色い花を咲かせています。
今日4月2日は、連翹忌と言って、我が愛する詩人 高村光太郎の命日です。「道程」「智恵子抄」で有名な高村光太郎は、1956年〈昭和31年〉4月2日に亡くなりました。東京のアトリエの近くに咲いていた連翹の花を好んだ彼の棺の上には、連翹が一枝置かれたということです。
高村光太郎と出会ったのは、小学4年生の頃でした。母からもらった「智恵子抄」というタイトルの古びた文庫本、開くと旧字体の難しい漢字が踊っていました。「彼の奥さんは気が狂ってしまったんだよ、亡くなる寸前にレモンをかじって正気に返ったんだって」と子供にはかなり衝撃的な紹介の仕方で、この詩集は私の大事な一冊になりました(※当時の言葉遣いで紹介させていただきました)。

たどたどしく読んでいた頃、私が書き込んだ鉛筆書きのふりがなも、本には残っています。大学で、光太郎の「猛獣篇」を研究したのも、きっかけはこの本との出会いでした。浜松から都留へ、そしてまた浜松へ、長い旅をしたこの本は今、校長室にあります。表紙もぼろぼろで、セロテープでたくさん補修して、今に至るこの一冊の本(写真の奥の本です)が、私の大事な「人生の一冊」です。

さて、光太郎が妻智恵子の待つ天へと旅立った4月2日、未明から東京には雪が降っていたそうです。「高村光太郎連翹忌運営委員会のblog」をぜひお読みください。

さあ、明日の入学式の準備に取り掛かりましょう。明日、何とか午前中だけでも雨が待ってくれますように。