暑くなったり寒くなったり、なかなか寒暖差の激しい4月中旬であります。月曜の「学園案内」撮影日には、夏服バンザイだったのに、木曜は雨と風で寒くて寒くて…。
そんな第16週の「小さな白板」です。
4月20日(月)
名古屋より近鉄線に乗り換えて鳥羽に着きたり 風まだ寒し
久々湊盈子

週のはじめは、ちょっと旅情を誘う歌を。作者は、「くくみなとえいこ」さんと読みます。
名古屋から近鉄戦で三重への旅。降り立った鳥羽は海の街。まだ風が少し寒いなと感じる作者。そこに旅先の清々しさを感じます。
浜松からだと鳥羽を訪ねるときは伊良湖からフェリーが定番ですが、近鉄の陸路で行くのもまた違った味わいがあっていいかも。
4月21日(火)
重重とまぶたは垂れてみ仏の眠たさうなる大和春日(やまとしゅんじつ)
黒木美千代

鳥羽の次は奈良!奈良も大好きな土地です。仏像のお顔に親しみを感じるような短歌ですね。
昔、西遠には「奈良研修」という希望者が行けるイベントがありまして、2泊3日で奈良のお寺というお寺を訪ねまくるというマニアックなツアーに高1の時参加しました。宇治平等院に始まり、東大寺、興福寺、唐招提寺に薬師寺、新薬師寺…。いろんなお寺を訪ねすぎてお腹いっぱい(笑)でしたが、私は最終日に訪ねた室生寺と飛鳥寺が心に残り、その後何度も家族や友人と訪ねましたっけ。この短歌に出会い、一瞬にして奈良の様々な思い出を心に蘇らせたオオバでした。
4月22日(水)
ひかりさす方へかたむけて読む本のあかるいなあ春が過ぎようとして
山下翔

「百人一首バトル」の本の中で栗木京子さんの選んだ100首の中の一つです。
本を読むという静かな動作の中に、春が過ぎようとしているという発見をする作者。動きは本を「かたむける」だけなのに、なんて大きな歌だろうと思いました。
4月23日(木)
ギターって音の器だ、きらきらとあなたの指が音を取り出す
千草創一

千草創一「あやとり」は西遠図書館の「木下龍也図書」にあります。本の装丁もあやとりに因んだ素敵なものです。
ギターを奏でる人をまぶしく見ている作者を想像します。ギターという楽器に感動しているのでしょうか。それとも、ギターを弾く「あなた」への愛でしょうか。
4月24日(金)
大丈夫、地球にせまる隕石も大谷の打球が破壊するから
笹公人

ユニークでダイナミックな短歌をどうぞ。思わずにんまりしてしまう短歌です。
オオタニサン、隕石も破壊!って、鉄腕アトムみたいですね(笑)。
4月25日(土)
「やさしい鮫」と「こわい鮫」とに区別して子の言うやさしい鮫とはイルカ
松村正直

子供の発想って、すごく楽しいです。大人の常識からすると「え??」と思うことばかりですが、その純粋さに大人が教えられることもありますね。「鮫」には「優しい鮫」と「怖い鮫」がいるのだという子どもの分類。「優しい鮫」と言われたイルカ、嬉しがるかもしれませんね。
イルカじゃなくても、皆さん小さい頃に大人がびっくりするような分類をしていたのではないでしょうか。忘れちゃっただけで、絶対一人一人に奇想天外な分類があったはずです…。

