「社会と情報」のプレゼンテーション実習

4年(高校1年)の「社会と情報」の授業では、約1ヶ月間、プレゼンテーションの実習に取り組んで来ました。情報収集からスライドを作成して発表するまでの流れを実際に体験し、プレゼンテーションの基本的なスキルを学ぶことを目標に、自分が行ってみたい海外の「まち」(市や町や村)について紹介するプレゼンテーションを行うという実習です。
プレゼンテーションの発表時間は3~4分間と短いのですが、きちんとしたプレゼンテーションをするためには、ある程度の時間が必要です。プレゼンテーションについての基本知識を学ぶ座学が1時間、プレゼンテーションツールとして使用するソフトウェア「Microsoft PowerPoint」の基本操作を1時間、インターネットからの情報収集と発表の構想に1時間、発表原稿およびスライド作成に3~5時間。それだけの時間で何とかプレゼンテーションの準備を完了させます。その後、4人一組のグループで他の3人を相手に、実際に発表を行います。その発表を相互評価し、最も評価が高かった者をグループの代表者とします。
きょう(10月17日)、4年藤組は実習の最終段階となる「グループ代表者によるプレゼンテーション発表会」を迎えました。はじめに20分間ほど時間をとり、プレゼンテーションを行う代表者とスライドを操作するアシスタント役の生徒とで、最終の打ち合わせとリハーサルを行います。

そして、いよいよ本番の発表に臨みます。発表内容には必ず(1)その「まち」の概要、(2)その「まち」の魅力、(3)その「まち」に行ったらやってみたいこと の3つの内容を入れることになっているのですが、流石は代表者、見やすく工夫したスライドとわかりやすい言葉ではつらつと発表し、3つの内容をきちんと伝えることができていました。紹介された「まち」もアゲダ(ポルトガル),タモン(グアム島),ニューヨーク(アメリカ),ブリュッセル(ベルギー)…とバラエティに富んでいて、興味深いものでした。


グループ内での発表のときと同様に、代表者による発表も全員で評価します。スライド・発表内容・発表態度の3つの観点でそれぞれ5~1の5段階で評価し、コメントとして、「よかったところ」と「アドバイス」を文章で記入します。「アニメーションの使い方がうまく、真似したくなった」とか「同じまちでも、自分と魅力の感じ方が全然違っていて、面白かった」といったコメントがありました。

最後に、この実習のまとめとして実習レポートを記入しました。「PowerPointで発表用スライドをうまく作ることができましたか」「グループ内での発表をうまくすることができましたか」「他の人の発表をしっかりと評価することができましたか」といった質問に対して、A・B・Cの3段階で自己評価し、さらに感想や気がついたことを文章にまとめます。「パワーポイントを使えるようになってうれしい」「文字を打ち込むのに時間がかかり大変だった」「あまり緊張せず、落ち着いて発表できた」「思い通りにはできなかったけど、まちの魅力は伝えられたと思う」といった感想がありました。

プレゼンテーションのスキルは、大学生や社会人になってからも役立てることができる大切なものです。この実習は、将来のための貴重な体験になったのではないでしょうか。

文責 松山福太郎