用務員室から no.2 「寄生と共生」

昨日会った知人が教えてくれました。トマトは種から育てるよりも、接ぎ木(木の枝を切り取って、ほかの木の枝につぎあわせる方法)したもののほうが良く育っておいしい実をつけるのだと。他にも接ぎ木をする植物はいろいろあって、何の植物(作物)にどれを接ぐと相性が良いというのがあるそうです。
と、これは人の手によってすることですが、それにちょっと似ていて自然の中にあるものを僕は今まで何度か見つけたことがあって、それを学園内にも見つけました!↓

「寄生」
生活会館の北側にある大きなマツの木の上の方に違う種類の枝が生えているように見えます。調べてみたら、「マツグミ」という名の針葉樹に寄生する植物のようです。鳥に花粉を運んでもらって、マツの枝に根を張って養分をもらいながら生きるそうです。
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「共生」
少し前にふとクスノキを見上げたら、その太い枝に違う種類の細い枝が生えているように見えて、「やった!みつけた!」と、寄生でなく共生している木を発見したとよろこび、改めてよく見るとそれは、よくある、枝の途中に芽吹くクスノキの若い枝でしたとさ。なので、学園内にはまだ共生して生きている木は無いようですが、僕が京都のお寺で見つけた、イチョウの大木と共生するケヤキ(たぶん)を参考に。↓


鳥がケヤキの実を食べてイチョウ木の上でその種を含んだフンを落としたら、うまいこと枝の上にとどまり、しかも発芽してから根が張れるだけの土、またはそれに近い状態がそこにあり、そしてそのふたつの木の相性が良かった。つまり、偶然がいくつか重なって木の枝に違う木が生えて育っていると、僕の想像です。あくまでも想像です。
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僕は、他人同士が一緒に生活してゆくことの喜びや、わずらわしさを良く知っています。そして、こういう植物を見つけるたびに、だれかを頼って生きていたり、それぞれが自立して生きて行くことができるのに、でも一緒に生きていたりと、寄生や共生が成り立っている関係が幸せそうに見えてきます。なぜなら、そんなひとにはめったに出会えないし、だからもしも出会ったなら、僕はそのひとを大事にしないわけがありません。

文責 佐藤文彦