「かーかん、はあい」

先週の11月8日、中学2年生で道徳の授業を行い、「かみさまからのおくりもの」という絵本を朗読した後に、俵万智さんの文章を紹介しました。不覚にも、オオバ泣きました(ブログ参照)。この俵さんの文章は、朝日新聞に連載されていた「かーかん、はあい」からのもので、連載当時、毎回楽しみに読んでいたものでしたが、本としては持っていませんでした。今回の道徳をきっかけに、なんだか無性に読みたくなりまして、週末に密林さんでぽちっ!と注文したところ、別々の本屋さんから一冊ずつ送られてきて、遂に「かーかん、はあい」1・2を手に入れました。

「かーかん、はあい」は2005年11月から2009年9月まで、朝日新聞の夕刊に月一回連載されていたものです。息子さん「たくみん」が二歳から小学校入学前まで、俵万智さんが親子で読んだ絵本を毎回一冊紹介するという趣向の連載でした。カラーの連載だったので、五味太郎さんの挿絵が連載当時からひときわ印象的でしたが、今回本で読んでみると、「だいすき!ごみおじしゃん」の章があり、五味太郎さんの絵本に魅せられた息子さんが五味さんのことをずっと「ごみおじしゃん」と呼んでいたとのこと。もちろん、お母さんである俵さんもまた五味さんのファンになって、新聞連載のイラストをお願いしたのだということが分かりました。

五味さんのイラストと、俵さんの文章とが、とてもマッチしていて、取り上げている絵本や本、時には図鑑などが、みな大変魅力的に紹介されています。誰かが子育てで絵本選びに迷ったら、これを読むといいな、と思いながらの再読でした。再読と言いつつ、全く内容を覚えていないオオバでしたので、すべてが新鮮でした。そして、やっぱり「かみさまからのおくりもの」が紹介された「お母さんへの贈り物」では今回もホロリと涙ぐんでしまいました。たくみん、素晴らしいよ…。

絵本は、小さい時、親になった時、そして人生の後半に自分のために、と人生で3度読むのだそうです。確実に3度目の私は、これから自分自身のためにじっくりゆっくり珠玉の絵本を読み直そうと思います。