部活動について考える 3

1月の講堂朝会では、1年から5年の皆さんに、
西遠の部活・クラブの歴史を紹介し、
来年度からの部活動のラインナップを発表しました。
引退の日が近づく、或いは引退したばかりの高校2年生は、
自分たちの代から後輩へと続く部活動の道について、
次のように熱く、温かく書いてくれました。
今日は高校2年生の「集会記録」からいくつかお届けします。
〇私はテニス部に所属しています。テニス部がまさか一番歴史が長くて、学園で最初にできた部活だなんて、驚きを隠せませんでした。何か誇らしくなるような感じがしました。昔の部活は、テニスに限らず、全国大会や世界の大会でも活躍した人がいて、すごいなと思いました。いろんな大会で結果を残してきていると聞いて、とてもカッコイイイことだし、数十年経った今でも後輩たちの前でこうして活躍が発表されているので、すごい人たちだったんだと思いました。私が初めて学校誌「友情」に大会のことで載った時は、とても嬉しかったのを覚えています。やはり永遠に形として残るものだし、あとで自分が振り返って思い出すときも嬉しいので、また載りたいなと今でも思っています。新年度の部活動は全体で変化もありますが、111年を迎えるこの学園で、そういうことが繰り返されて今があるんだと思います。だから、テニス部としては、私が大人になってもずっと西遠テニス部があってほしいと強く思っています。
〇今回のテーマは、部活に入っている私にとっては、とても意味のある内容であり、たくさんのことを考えさせられました。私の所属するバトン部が、40年前ぐらいにできたということを初めて知りました。自分の部活が何年前にでき、誰によって作られたか、考えたことがありませんでした。大庭先生の代の先輩方によってバトン部が作られたことを知り、「どうしてバトン部を作ろうと思ったのか」ときっかけも気になりました。顧問の藤井先生に、バトン部が東海大会などに出るきっかけとなったのは今の大学3年生の先輩だったということを前に教えてもらったことがあります。今のバトン部があるのは、先輩方の部活に対する積極的で熱心な思いによるものからなのだと感じました。同時に、「集団行動」というものへの意識や、先輩方のバトン部への思いを裏切りたくないという意志が強くなりました。大庭先生が、学生時代、記念誌に名前が載るようになりたくて頑張ったという話を聞き、思わず「私も!」と言いそうになりました。「友情」の部活の大会実績のページに載っている先輩を、とてもうらやましく思っていた中学時代の頃を思い出しました。バトンのコンテスト部門に出られるのは高校生からなので、私は中学生の時から「絶対に皆でコンテストで金賞をとりたい!」と思っていました。そう思っていた頃からあっという間に2年。コンテストに出場し、その結果と写真が「友情」に載った時の嬉しさを、今でも覚えています。私はもうすぐ引退なので、外部の大会やイベントに出ることはありません。しかし、後輩たちには、その分もっと活躍してほしく、日々飛躍できるような、そんな部活にしていってほしいです。自分たちの出ない新入生歓迎会の練習を見て、とても寂しい気持ちになりましたが、ステージが成功するように応援したい気持ちにもなりました。辛いことや悔しいこともたくさんあるけれど、後輩たちには最後まで部活をやり遂げてほしいです。このような思いを実感できるのも、部活ならではではないかと思います。部活の意義についてよく考えることができ良かったです。

〇自分の所属する高校演劇部の歴史はあまり知りませんでした。演劇クラブが昭和20年代にできていたと知って、思っていたより長かったのにびっくりしました。今年は県大会3年連続出場という先輩から受け継いだバトンを後輩へと渡すことができ、演劇部の歴史に少しは残れたのではないかなと思っています。今年度で引退する私たちには直接的に関係ないかもしれませんが、来年度の中学演劇部と高校演劇部の合体には、全く不安や不満がないわけではありません。今まではなかった問題が、中高合体によって出てくるでしょう。来年度中心となる高校1年生が一番大変です。そんな高1を少しでも手助けし、相談に乗ってあげることのできる存在になるべきだと私は思います。そして私たちがいる間に、中高の間にある壁を壊しておかなければなりません。合体してやっていく不安を解決していくのは、中1から高1までの後輩たちです。一緒に活動していくうえで部員が学年関係なく仲良く協力して、いろいろなことに取り組んでくれることを期待しています。そして今まで以上の成長を願っています。私たち高2は見守ることしかできなくなりますが、いつでも相談しに来てほしいです。引退まであとちょっと。最後の「高校演劇」部員として、自分たち学年の引退、そして西遠の「高校演劇」の終焉を素晴らしい形で迎えるべく、残された時間を有意義に送っていきたいです。

〇私はオーケストラ部に所属していました。1月7日の演奏会を持って引退したばかりで、いろいろなことを振り返っていたので、今回の講堂朝会で、より深く「部活動とは何か」ということについて考えさせられました。人それぞれ部活への思いは個人差があると思いますが、私は部活が大好きで、毎日7時間目の終わりが近づくと「早く授業が終わってほしいなあ」なんて思ってしまうほど楽しみにしていました。今、自分はもちろん部の全体がどこまでできていて、どこからできていないか、次の演奏会までに本当に曲が完成するのか、特に高2に進級してからこのことについて考えさせられ、精神的にも苦しい時もありました。その半面、一緒にやってきている仲間の支え合い、合奏でぴったり合った時の嬉しさ、一緒に笑い合ったり涙したりの繰り返しがたくさんあり、自分の決意で入った部活に誇りを持っています。今でも7時間目が終わった後、講堂から聞こえてくる音で、いろいろ思いがこみ上げてきます。私にとって人生の宝物になったと言っても過言ではない「部活動」は、本当に素晴らしいものだと思っています。今、現役で頑張っている後輩たちにも、部活動で頑張っているその時を大切にして欲しいなと思います。学習面だけでなく、同じものをやっていく仲間と共に作り上げていくにつれ、勉強以外の多くのものを学べる部活は、せっかく学生でいるのなら、ぜひ入部した方がいいと考えます。人生は一度きりしかありません。その一つの区切りの点である「青春時代」をたくさん謳歌するのにも、「部活」の良さをいろんな人に伝えていきたいです。

高校2年生は、今、ここまでの道のりを振り返り、部活動の意義を噛みしめています。
そんな先輩の言葉が、姿勢が、今まさに部活動で苦しんだり悩んだりしている後輩たちの背中を、確かな力で押してくれるのでしょう。
そうやって、部活動は先輩から後輩へと紡がれていくのです。