中高一貫校に育つということ 3

11月10日の高校講堂朝会では、「中高一貫校の高校生として」というタイトルで、姉妹掃除や挨拶、言葉遣いなどの問題点を高校生に投げかけました。
高校3年生の中には、姉妹掃除について、すぐにクラス会を開いて話し合いをしてくれたところもあり、最上級生の心意気に大いに感激しました。
☆講堂朝会中、掃除のことについてとても共感していたので、HR委員として掃除についてクラスで話し合いたいと思い、先生に1時間話し合う時間を作ってもらい、みんなで話し合いをしました。6年生の視点だからこそ気づく問題点がたくさん挙がりました。後輩に対して、6年生同士、先生に対して、本当にたくさん挙がりました。これらの問題に対して、私たちは、掃除の制度などに対してではなく、今日からでもすぐに実践できる解決策を話し合いました。例えば、ゴミ捨てでなかなか帰ってこない下級生には、道草先のリーダーと協力して注意し合う、後輩が分からないことを聞きやすいオーラを出す、6年一人一人が最上級生としての自覚を持つ等々、具体的な解決策が挙がり、とても濃い時間でした。もちろん、話し合いをして終わりでは意味がありません。こんなにみんな思っていることがあっても、どこかで「掃除ぐらい…」という気持ちがあったから、だらだら来てしまったのだと思いました。6年の1クラスの生徒が一人一人変わったら、全体も変わると思います。学園生活もあと数カ月、今を転機として、掃除だけでなく、挨拶、日頃の態度など、常に後輩に見られているという最上級生としての自覚を改めて持ち、卒業まで過ごしたいです。講堂朝会の話から、クラス全体での話し合いまで発展でき、とても有意義な時間を過ごせた土曜日でした。
「話し合う時間」は、大人がお膳立てする類のものではなく、「必要に迫られて要求し、実現させる」という生徒自身の思いのこもったものであるべきだと、彼女の感想文が教えてくれました。
確かに土曜日のプログラムは立て込んでいて、なかなかクラス会を設定するゆとりはありません。
が、だから話し合いができないと開き直るのではなく、必要ならばその時間を作り出す努力や意思表示をすることを、高校3年生が実践しました。
こうした最上級生の責任感は、下級生に伝わっていく、と私は確信しています。
姉妹掃除について、1年後輩の高校2年生からこんな感想も届きました。
☆私の姉妹グループは、姉妹昼食会の食事中もゲーム中もよく盛り上がっていて仲の良い方だと思います。それは、6年生の先輩方が、初めて集まった時にグループみんなの名前を覚えて、みんなが会話に入れるように全員に話しかけてくださったり、掃除中も邪魔にならない程度に話しかけてくれたおかげだと思っています。今までの姉妹掃除は、早く掃除終わらないかなと思っていましたが、今の掃除では先輩や後輩と仲良くできていて、掃除の時間が楽しくなったのは今年初めてだったので、姉妹活動の意味が分かったような気がしています。6年生の先輩はお話しながらも掃除はとてもしっかりやっていてすごいなと思うし、あこがれです。今まで人の前に立って指示することはあまりなかったけれど、指示しない人でも、挨拶や掃除をしっかりやったりすればお手本になれると思うので、下級生のお手本になれるように頑張りたいです。最上級生は背中を見られることが多くなると思うので、恥ずかしくないような、今の6年生のような存在になれるようにしたいです。

高校3年生の姿勢に支えられて、姉妹グループは動いている。
後輩は先輩の背中を見て、その姿を目指して、役目を引き継いでいく。

今の高校3年生は、明日のロングディスタンスウォークで、姉妹リーダー学年としての役割を終わり、高校2年生へとバトンタッチします。
引き継ぐ高校2年生も、その責任を感じながらバトンを受け取ることでしょう。
姉妹ピア活動が、その形だけでなく、心も共に受け継がれていくことを信じて、姉妹で歩く明日のロングウォークが何とか決行できるよう、「雨よ降るな」と空を見上げて祈っています。