中高一貫校に育つということ 2

「中高一貫校」に入学し、高校生はその良さを果たして実感しているでしょうか。
11月10日(土)に行なわれた高校講堂朝会の感想を、本日もお届けします。
今日は高校2年生の感想をご紹介します。
姉妹ピア活動の魅力を、彼女たちはこう語っています。
☆西遠には、部活や姉妹活動など、先輩・後輩と関わる機会が多くあり、特に姉妹活動では、姉妹班が同じにならなければきっと関わることがなかっただろうと思う人たちと接することができる、とても良い機会だと思います。その年度が終わって班が変わっても、校内で会うと声をかけてくださる先輩がいたりして、姉妹活動の中でたくさんの人と関われるのはとても嬉しいです。
「姉妹班が同じにならなければきっと関わることがなかっただろうと思う人たちと接することができる」点に姉妹ピア活動の醍醐味を感じている高校2年生。
確かに、部活動は同じ志や趣味、特技を持っているメンバーが集まるけれど、姉妹グループはそんな共通点はお構いなしにでこぼこのメンバーが集まります。
部活だけだったら出会えなかった先輩や後輩と、共に過ごす時間の楽しさ、新たな視野も育ちます。
そして、「その年度が終わって班が変わっても、校内で会うと声をかけてくださる先輩」の存在は、まさにホーム!
1年で終わってしまう関係ではなく、どんどん広がり、深まっていくのです。
☆西遠では姉妹の活動が盛んで、私はそこがとても好きです。1年生の時、18歳という、その当時の私からすればとても大人の先輩と接する機会である姉妹掃除や部活動は、あまり経験できない貴重なものでした。高2になった今では、歳の離れた後輩と接することのできる楽しい時間です。これらの活動を通して得たものは、本当にたくさんありますが、中でも、コミュニケーション力と、相手のことをしっかり考える力が、少しでもついたことが、一番の収穫です。高学年になってから思うのは、後輩は先輩をしっかり見ているということです。それは非常にプレッシャーでもありますが、同時に自分自身を見つめ直した出すことのできる良い環境だと思います。
高学年になって、後輩たちが自分を見ていることに気づき、そこにプレッシャーを感じながらも、自分を見つめ直す良い環境だと考えることができる…。
姉妹ピア活動の意義を高校生はちゃんとわかっていますね。

部活動でも、こんな思いを書いてくれた生徒がいました。
☆中高一貫の学校に通うことのメリットとして、特に、高校生は自分の成長を身にしみて感じることができることもあると思いました。振り返ってみると、あっという間の5年間でしたが、部活動で1年生を指導すると、この5年間で私もたくさんのことを学んできたということがよく分かります。私は弓道部です。1年生は基礎練習が主なので、毎日体操服で、道場ではなく外で練習をします。だから、胴着と袴を着た先輩方が指導してくださる時は、とても緊張したことを今でもはっきりと覚えています。5年生になり、今は指導する立場になって、改めて先輩方の気遣いや、当時は素直に受け止められないこともあった厳しい言葉にも感謝でいっぱいです。中高合同の部活動だから、かつて先輩が自分に教えてくれたことを思い出して下級生に指導することができています。そう思うと、自分も成長したと実感するし、先輩方はいろいろと下級生に気を遣ってくれていたことを感じます。私は中高一貫の学校で中高合同の部活を通して先輩からたくさんのことを教わることができてので、運が良かったと思います。

自分の成長を身に染みて感じる・・・。
日々の生活の中で自己の成長を実感できるのは、6年間という長いスパンで部活動に励むことができたからこそでしょう。
高校2年生は、もうすぐ姉妹リーダーを高3から受け継ぎます。
高3から高2へ、姉妹ピア活動の精神の継承が行われていくのです。
その決意を、ある高校2年生はこう語ってくれました。
☆今回のお話で、中高一貫の女子教育について、当たり前に感じていたことが、改めて自分たちが恵まれた環境に置かれているのだと考え直すことができた。中学生の姉妹活動の感想にもあったように、中学生は年上の高校生の言動を良く見ていて、振る舞いや言動の良い部分を吸収しようとしている。私も、1年生の頃、5年生や6年生の先輩の存在は大きく、一挙一動に注目していたことを思い出す。姉妹昼食会で先輩が「中学生の間にこういう勉強をしておいた方が良いよ」とか、オーストラリア研修での自分の体験からのアドバイスなど、本当の姉妹のように気がねなく語り合えたことから、先輩の話に真剣に耳を傾け、アドバイスを忠実に守っている自分がいたことを、大切な時間だったと思える。今では、私自身が5年生と半分を過ぎ、後輩と接する時間を大切にしたいと感じるし、先輩として、後輩に恥ずかしい姿は見せたくないと思う。それは、背伸びをしたり失敗をしないということではなく、西遠生として先輩から受け継がれてきた伝統や振る舞いを後輩にも伝えていきたいという思いだ。姉妹グループでは、中学生の頃は先輩の的確な指示に従って掃除を行っていたが、今月いよいよ姉妹リーダーを引き継ぐことになる。自分たちが過ごす校内を気持ちよく清掃して、清潔感あふれる空間に出来たらと考えると、姉妹で掃除の極意を伝授していくように、楽しくも真剣に取り組もうと思う。5年生から6年生へ、これから受験生になっていく中で、後輩の笑顔に力をもらって、後輩に伝えられることは全て伝えていく気持ちで、西遠生としての自覚を持ち、挑戦していきたい。
高校2年生の意気込みは、高校3年生の頑張りがあるからこそ。
もっとさかのぼれば、この姉妹ピア活動を推進する立場で頑張ってきた年度ごとの最上級生の自覚と行動力とが、今継承されようとしているのだと思います。
厳かな気持ちになりますね。
明日は、高校3年生の思いをご紹介します。