不定期連載(?)「この頃読んだ本、読んでいる本」の2月上旬編です。
「戦争犯罪と闘う」 赤根智子著

なんて勇気ある女性だろう。初めて彼女を知ったのは、一昨年のことでした。講堂朝会でも「ヨシコとトモコとエリカと憲法」と題して高校生にお話ししました。そのトモコさんがICC(国際刑事裁判所)所長の赤根智子さんです。彼女が書いた決意表明のような新書「戦争犯罪と闘う」(文春新書)を読み、所長になるまでの経緯や、所長としてどういう思いでいるのか、されに、同僚の方々の身に起きている理不尽な弾圧を知りました。また、赤根さんの幼少期からのジェンダーバイアスとの戦いも、興味深かったです。私より5歳年上の赤根さんが、名古屋でどんな小学生であったのか、進学校に進んだときに周囲からどういう反応を示されたのか、さらに東大を卒業し、就職という時にどんな体験をしたのか…、女性の体験する「壁」をいくつもいくつも打ち破ってきた方なのだと心が熱くなりました。
ICCは今、「平和」「人権尊重」「正義」を守ろうと、大きな大きな相手に、ひるまず、堂々と対しています。彼女の勇気を讃えると共に、彼女、そしてICCという組織の応援をしたいと心から思いました。
「檻の中のライオン」 楾 大樹著

選挙を前に、再読しました。タイトルの「ライオン」と「檻(おり)」とは…?
ページをめくると、「だれでも、生まれながらに人権がある」「ライオンに政治を任せよう」「ライオンに約束を守ってもらおう」「ライオンは檻の中へ」「檻を作るのは私たち」と続きます。「ライオン」は権力。「檻」は憲法です。そして、「ライオンを選ぶのも私たち」。
予期せぬ衆議院の解散で、選挙の投票日も近づいています。まさに、「ライオン」を選ぶ権利を行使する時です。受験の只中にある高校3年生の皆さん、投票に行く物理的・精神的余裕があるでしょうか。とても心配です。しかし、大事な大事な選挙となるでしょうから、未来を考えて、一票を投じてもらいたいです。今、大雪で大変な困難の中にいる方々も少なくありません。こんな時にどうして解散したのか、いまだに解せませんが、有権者として、どんな日本であってほしいか、どんな未来を子どもたちに残せるのか、大きな大きな責任を胸にして、考えて考えて、選挙に臨みたいと思います。
「百人一首バトル」栗木京子・穂村弘・佐藤弓生・千葉聡・石川美南編

まさに今、わくわくしながら読み進めている本です。5人の歌人が、1900年以降に生まれた作者の歌集から選ぶ、というルールでそれぞれのテーマを決めて百人の短歌を選びました。5人が選んだ100首は、テーマこそ違えど、かぶった短歌もあって、選者がどういう思いでこの短歌を選んだのだろうと興味が湧きます。素敵な短歌がたくさんあって、いつか白板に書きたいなと思う短歌を次々メモしながらページをめくっています。
実は今、旧ツイッターのライブ「『百人一首バトル』を読む 石川美南+佐藤弓生+千葉聡」を聞きながら、このブログを書いています。ちょうど「百人一首バトル」のことをブログを書こうと思っていたタイミングでライブ放送があると知ったので、初めてツイッターライブを聞きました。「ちばさと先生の声、こういう声なんだー」「そうか、佐藤さんはそういう思いでこの短歌を選んだのか」「石川さんのオカリナ聞いてみたいなあ」などと思いながら、お三方のお話を聞いている次第です。歌人による短歌の解説、なんとも贅沢な時間です。最後にちばさと先生の国語の先生としての思いを聞けたのも、本当にうれしかったです。

