本日、1時間目は、高校講堂朝会でした。
本日のテーマは、「名作は時を超える ~読書週間に寄せて~」としました。

これは、10月27日から11月9日までの「読書週間」にちなんでの話題です。いつもは、この時期、中学講堂朝会だったので、中学生に「読書」のお話をするのが恒例となっていましたが、今年は高校生にお話しすることに。テーマをあれこれ考えたのですが、やはり「読書」の大切さは高校生にも訴えておきたい!と考え、このテーマにしました。そして、中学では恒例だった「読書クイズ」も、高校生ならもっとできるだろう‼という希望的観測のもと、実施致しました。その名も、「高校生なら解ける?読書クイズ」です。全部で20題、昨年の中学のクイズを2問だけ改変。さあ、西遠の高校生はこのクイズ、できるでしょうか?

スクリーンに映し出された問題は、
1)本の題名の一部を答える問題
2)主人公の名前から小説名を答える問題
3)小説家の名前を一字抜きで、漢字を書き入れる問題
4)有名な一文の出典を答える問題
5)作家と作品を組み合わせる問題
6)ノーベル文学賞受賞者を答える問題 です。


皆、頭をひねったり、友達に相談したり、なかなか解答用紙が埋まりません。でも、「精神的に向上心のない…」の一文が出たときには、高3生から歓声が…(笑)。知ってると嬉しいものです!
答え合わせをし、12点以上合格としましたが、果たして結果は…? 集会記録に各自点数を書き入れることになっていますので、皆さんの得点報告、楽しみに待っております。
さて、「知らない」ことは恥ずかしいし、怖いことだよとお話した後、読書のメリット、本を読むとえられるものについてまとめてみました。そして、私自身の高校生活を振り返り、私が「得たもの」は何だったのかもお話ししました。


松本清張「火の路」から将来の進路を考え始めたことや、「小説日本婦道記」で山本周五郎の世界に触れ、朗読力・表現力を磨いたこと、「ダルタニャン物語」が私を幸せな世界へと誘ってくれたこと(引き換えに視力低下という重い代償を払いましたが…)、谷崎の「陰翳礼讃」によって日本文化の価値に気づき、自分の生活空間への考え方が一変したことなど…。
しかし、今の高校生には、読書の習慣が根付いていないことも知っています。今年の「学校読書調査」によれば、高校生の一か月間の読書冊数は平均2冊にも満たないこと、不読者率は50%近いことをグラフで紹介しました。別の資料から、「なぜ本を読まないのか」の理由も紹介しましたが、「時間がない」は仕方ないにしても、「読みたいと思う本がない」「読むのが面倒」はどうにかならないのかなと思います。特に、「読みたいと思う本」を大人の自分もしっかり紹介して責任を果たしたい!という思いが私にはあります。
そこで、後半は、「名作のススメ」です。とにかく、おすすめの本を紹介したい!そこから誰か一人でもその本を手に取ってくれたら!という願いを私は持っています。そこで、高校生には、「名作」を読むことの意義を訴えました。
名作は読む人に何かを示唆します。時に世界を変えます。名作はその人の道しるべにもなります。そして、名作は時代を超えて、価値観や考え方、態度、行動を培ってくれるのです。


ここから紹介した本は、名作と言われるもの、そしてその名作を紹介した本、さらに名作に感化されて生まれた本などです。一冊でも手に取ってほしいので、列記します。
- 「青春とはなにか」真継信彦著
- 「アンネの日記」アンネ・フランク著
- 「世界を変えた10冊の本」池上彰著
- 「思い出のアンネ・フランク」ミープ・ヒース著
- 「アンネ・フランクの記憶」小川洋子著
- 「君たちはどう生きるか」吉野源三郎作
- 「僕は、そして僕たちはどう生きるか」梨木香歩作
- 「ほんとうのリーダーのみつけかた」梨木香歩著
- 「つらい時、いつも古典に救われた」清川妙著
- 「永遠平和のために」カント著
- 「ソフィーの世界」ヨ―スタイン・ゴルデル作
- 「妻へ。千年待たむ」「麦熟るるころ」桑原正紀作
- 「五色の虹」「南三陸日記」三浦英之著




そして、新潮社の「ロングセラーの、これがトップ20」も紹介しました。トップ20は、「高校生に読んでほしい50冊」p12をご覧ください。このトップ20、オオバが高校時代までに17冊読んでいた!という衝撃的事実(自分でもびっくりした!)について、「50年前はこういう名作以外読める本がなかった」などとゆめゆめ誤解せぬように。出版文化は昭和の方が花開いていたと私は思うのです。氾濫する書物の中から、名作20冊中17冊読んだというのは、西遠の先生方のご指導のたまもの(特に、マダムこと中村浩子先生と、乾初江先生のおかげ!)と思っております。

最後に紹介した一編の詩があります。長田弘作「最初の質問」です。つい最近、この詩の存在を知り、いせひでこさんの絵による絵本を入手しました。心に響く質問が連なっている詩です。これを朗読しました。高校生の心にどんな質問が刻まれたでしょうか。

時を超えて輝く名作を、生徒たちが今でなくてもいいからいつか手に取って、人生の糧にしてほしいと願っています。
生徒からの集会記録の提出を楽しみに待っています。

