後期スタート!

今日から令和2年度後期が始まりました。後期初日は雲一つない晴天に恵まれ、気温も9月下旬並み。汗ばむぐらいの暑さでした。

始業式は、中高に分かれて行いました。始業式の校長訓話のキーワードは中高共に「貢献」。皆さんは、何かのために、誰かのために、力を尽くすことができるでしょうか? 誰ともつながっていない人はいません。自分のことだけを考えて、周囲のことを「関係ない」で済ませてしまうのではなく、友人のために、クラスのために、学校のために、地域のために、社会のために、世界のために、何か力を尽くすことをしていきましょう。だってあなたは世界とつながっているのだから・・・後期のスタートに際してそんなお話をしました。

また、10月11日の国際ガールズデーにちなんで、第91回アカデミー賞の短編ドキュメンタリー映画賞を受賞した「ピリオド -羽ばたく女性たち-」のお話をしました。インドのある村では、生理はタブー視され、悪い病気とされていました。生理になったから学校を中退したという女の子もいます。日本では考えられないような状況の中で、女性たちが、安価で衛生的なナプキンを作り始めました。彼女たちの表情がどんどん明るくなっていきます。‥・25分の短編ドキュメンタリーを視聴しながら、自立していくインドの女性たちの姿が、とても誇らしく思われました。そしてこの映画がアカデミー賞を受賞した瞬間の映像も見ることができました。登壇した製作者の女性たちの晴れやかな顔!高揚したスピーチ!一人は「生理の映画がオスカーをとったなんて信じられない!」と歓喜の声をあげ、もう一人は 「生理が女の子たちの教育を妨げるものであってはならない」 と訴えました。映像の中のインドの女性たちも、そしてそれを映画にまとめた制作者の女性たちも、いずれも自分の手で未来を拓いた素敵な女性たちでした。 短編映画「ピリオド -羽ばたく女性たち-」、いつかぜひ見てもらいたい映画です。

始業式のあと、講堂では1~5年生が入場して「国際教育報告会」が開かれました。

最初にスピーチをしたのは、ロータリークラブの交換留学生として、9月から3月までフィンランドで過ごした中村友美さん。コロナウイルスの世界的な感染爆発の中で、留学を途中で切り上げることになってしまい、予定より4か月早く帰国することになってしまった中村さんですが、フィンランドでの生活の様子、ホストファミリーや友人のこと等を報告してくれました。フィンランド留学で学んだこととして、彼女は、「相手を尊重すること」「自分の意見を持つこと」「家族や学校以外に自分の居場所を見出すこと」の3つを挙げました。たった一人でフィンランドの小さな町で暮らした体験は、きっと苦労も失敗もあったでしょうが、そんな中で得たものは、きっと中村さんのこれからの生活に大いに生かされることでしょう。

次に舞台に立ったのは、2020年度 JC JAPAN グローバルユース国連大使として活動している水野結子さんです。

9月末にはラジオにも出演して堂々と体験や意見を述べた水野さん、講堂の舞台から、なぜ自分が「大使」を目指したのか、どんな活動をしているのかを分かりやすくプレゼンしてくれました。ワールドウェブサミットでは、カンボジアに衛生的で持続可能なトイレなどの設備をつくるにはどうしたらよいのかを、タイ・ベルギー・マレーシアの大使たちとグループ討論したそうです。Zoomを使い、時差があるため話し合いの時間も皆で協議して、話し合いが行われたとのこと。一週間、自宅でグローバル活動ができました、と彼女は報告しました。また、出身小学校でSDGsの絵本の読み聞かせをしたことも紹介し、12月には日本の女子大使3名でオンラインの女子会議を計画していると言います。積極的な活動を実践している水野さんのプレゼンに、多くの人が刺激を受けたことでしょう。オンライン女子会議に西遠からも参加の手がどんどん上がることを期待します。

2人による国際交流活動の報告は、聴く側にとっても大きく背中を押してもらった時間となりました。学園祭第2章も始まっています。新たな国際交流に携わるのは、今日客席にいた生徒たちです。

チャンスは至るところにある! あとは生徒の皆さんが見つけるだけです! 後期のスタートにあたり、西遠生のますますの活躍を願っています。