コロナ禍、西遠生は何を学んだか? その2

2月20日に「私たちは何を学び、成長したか? ~コロナ禍の1年を振り返る~」と題して全校講堂朝会を行いました。生徒がその感想を綴った「集会記録」の中から、彼女たちの成長をお伝えするシリーズ「コロナ禍、西遠生は何を学んだか? その2」。今回は、劇団たんぽぽへの緊急募金を通じて生徒たちがどのような思いを抱いたのかをお伝えします。 ※シリーズその1はこちらからどうぞ。

講堂朝会では、劇団たんぽぽさんが募金へのお礼にくださったDVDメッセージを流しました。このメッセージに心動かされた生徒がたくさんいました。

募金してよかった!

◎私も劇団たんぽぽさんへの募金に参加しました。お礼のDVDを見て、「募金してよかったな!」「また募金したいな!」と思いました。今、自分にできる募金を見つけ、誰かのためになりたいなと思います。(中学1年生)

◎劇団たんぽぽさんへの募金が、ウミガメや王様の衣装に使われたことを知り、とても嬉しいなと感じました。コロナウイルスの中での助け合いはとても重要だと考えました。また、私は演劇部に所属しているので、たんぽぽさんの劇はぜひ見させていただきたいと思いました。(中学1年生)

◎私は小学生のころから劇団たんぽぽを知っていたので、「劇団たんぽぽへの募金」に私も参加したいと思い、このお金が人の役に立ったらいいなという思いで募金しました。そして、今日、お礼のビデオを見させていただき、劇団たんぽぽの皆さんがとても元気そうにされていて、良かったと思いました。コロナの影響は決して小さくありませんでしたが、劇団たんぽぽの皆さんの笑顔に、私は希望と安心感を得ました。とても嬉しかったです。(中学2年生)

◎募金が15万円ほども集まったと聞いた時にはとても驚きました。劇団たんぽぽの創立者が西遠を卒業された小百合葉子さんだということを知り、募金しなくては!と思って協力した募金が小道具を作るために使っていただけたと知り、とても嬉しかったです。誰かを救うために募金に協力することは、とても良いことだと実感しました。(高校1年生)

生徒会執行部の一員として

◎この一年間、生徒会執行部の一員として、コロナ禍のの中でもできることを自分なりに模索してきました。そのきっかけとなったのが、劇団たんぽぽの緊急募金です。新入生歓迎会の中止が決まって、私は休校中少し落ち込んでいました。新しい生徒会メンバーでの初の大仕事で、「この曲をBGMとして流したら1年生が喜んでくれるのではないか」「講堂の2階から風船を飛ばす演出を何とか実現できないか」など、生徒会メンバーで何度も話し合っていたので、本当に悔しかったです。それでも、休校中に生徒会長さんから、「コロナで困っている人たちのために寄付・募金をしたい」という連絡が来た時、すぐに切り替えて前向きに考えられる他のメンバーは本当にすごいと思いました。だから、私にとって、たんぽぽ募金は今年度を振り返るにあたって、とても大きな行事です。たんぽぽ募金から、私は二つのことを学びました。一つ目は、どんな時でもほかの人の立場になって考えるべきだということです。休校中、自分や家族や友人の健康を第一に考えていて、医療従事者の方々の苦労を分かったつもりでも全く理解していなかったのだと痛感しました。自分が大変な時でも他人を思いやることができる人は格好良いと私は思います。二つ目は、何事も前向きに捉えることです。これは、この一年で私が意識したことです。コロナ禍の中でも前向きになれたことで、私はこの二つを学ぶことができました。 (中学3年生)

◎今年一年を振り返って、誰も想像していなかったような本当に大変な一年だったけれど、いろんなことに挑戦できた一年でした。中でも、私は生徒会執行部に入ったことで大きく自分に変化がありました。 生徒会ではたんぽぽ募金を行いました。私は、募金をして、あんなに素敵なメッセージを見せてもらったり、実際に劇団の方々が喜んでくださったりして、これまでで一番募金してよかったなと思えたし、またこのような機会があったら募金をしたいなと思いました。今、世界ではコロナの影響で仕事が減ってつらい思いをしている人が、私が想像している何十倍も苦しんでいると思います。だからこそ、このような募金には積極的に参加したいです。

小百合葉子さんという卒業生が私たち後輩に「劇団たんぽぽ」との絆を作ってくださいました。たんぽぽの皆様は、ちょうど2月20日の講堂朝会の直前に西遠をご訪問くださり、お礼のメッセージ入りのDVDをお届けくださったのです。高校2年生以下が集まる講堂朝会でこのDVDを見せることができ、続いて、高校3年生も再登校が始まってすぐに学年集会でこのDVDを流しました。「募金」というささやかな行為は、生徒たちに「助け合い」の大事さを再確認させてくれました。また募金を行おうと企画・実行した中学生徒会には、「生徒会活動とは何なのか?」という大事なことに気づかせていただく大きなきっかけとなりました。コロナ禍で大きく成長できた出来事でした。

再び西遠の講堂で「劇団たんぽぽ」の皆様の演劇を観劇できる日が近いことを信じています!