先輩の戦争体験

日曜日の中日新聞に、本校卒業生の記事があることを、同じく卒業生の大内様よりご連絡いただきました。9月5日(日)中日新聞の13面「語り継ぐ戦後76年」に、「級友失い涙の誕生日」という見出しで、92歳になられる本校卒業生 清水清子様のインタビューが掲載されていました。

清水さんは、76年前、動員学徒として、相生町の鈴木式織機の工場に毎日通っていました。そう、殉難学徒の方々の同級生です。ご自身のお誕生日であった5月19日、爆弾が工場に向けて雨のように降り注ぎ、つい数時間前まで共に作業をしていた西遠淑徳のお仲間を失ったのでした。隣の防空壕から掘り出された泥だらけの友人たちの遺体。別の壕では先生と生徒が焼死。一瞬にしてお友達をなくされた清水さんの辛さや悲しみを思うと、言葉がありません。故橋本みつさんが、お姉さまを亡くされたことを戦後70年の慰霊式に寄せてお手紙くださいました(こちらに掲載しています)が、お姉さまの避難した防空壕が、清水さんのお隣の壕だったのです。

清水様の記事の最後は「戦争は絶対にいけません」と結ばれています。清水様の強くて重いメッセージです。

戦争体験を取材する私の活動は、現在コロナ禍の中で立ち往生しておりますが、清水様にもぜひお話を伺いたいと思いますし、生徒のご親戚の卒業生の方々にも、近くお話を伺いたいとお願いしています。戦争のご体験を聞き、先輩方の思いを若い世代に少しでもつなげていけたらと思っております。