小さな白板2022 夏休み編その3

「小さな白板(ホワイトボード)」、夏休み第3回目の更新です。

8月10日(水) 暑い日に水分補給たっぷりと魚のようにしたたるわたし  佐藤穂乃佳

立秋を迎えても、まだまだ暑さの続く8月。この日から始まったイングリッシュサマーキャンプに登校する中学2年生たちの若いエネルギーを讃えんと、若い世代の短歌を紹介しました。青森県 三沢市立堀口中1年佐藤穂乃佳さんの作品。第20回NHK全国短歌俳句大会ジュニアの部 特選を獲った短歌です。夏の暑さの中で水分を補給しながら、汗もかき、笑顔も弾けて「魚のようにしたたるわたし」と読む若さが眩しいですね。西遠にも、そんな若さがいっぱいです。

8月13日(土) 学校は「あだ名禁止」の流れだがあだ名しか思い出せぬ友がいる 上田結香

この日は、西遠の岡本記念講堂にて、第55・56・57回卒業生が集います。ホワイトボードを、図書館から講堂ロビーに移動させ、この短歌を掲げました。あだ名しか思い出せない友達、いますよね。この日、学園を訪れた卒業生にも共感できるところがあったかも。

上田結香さんは、2020年夏休み明けに生徒に紹介した短歌「本当なら今ごろは」ってみんな言う本当なんてどこにもないのに の作者です。上田さんはそれからも朝日歌壇にたびたび登場しています。朝日歌壇2022年7月24日に掲載された上田さんの短歌を、同窓会にピッタリ!とこの日の一首に選びました。上田さんとは文通させていただいていて、先日も太宰治に関するとても素敵なお手紙をいただいたばかり。お手紙と朝日新聞の花壇との両方で出会えるのを楽しみにしております。

あ、因みに西遠は決して「あだ名禁止」ではありません(笑)。相手をリスペクトできる、かわいい呼び方で友情を築ければいいですよね。

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昨日の「中野町煙火大会」は、天候にも恵まれ、風にも恵まれ、素晴らしいひとときになりました。天竜川の河川敷では、会場アナウンスを、西遠卒業生でアナウンサーの新井真奈美さんが担当、花火のプログラムを紹介しながら爽やかに大会進行をしてくださいました。コロナ感染防止のため、花火は1時間に濃縮されたので、息つく暇もない夜空の祭典となりました。

それでは、オオバの新しいカメラで撮影した花火をどうぞ。カメラは変わっても腕前が変わらないので、スミマセン(笑)。

最後の超大スターマインでは、花火がどんどん自分たちに迫ってくるような感じで、圧倒されました。この3年間にお別れした人たち(父も含め、中ノ町の知り合いがたくさん亡くなりました)を思い出しながら、花火を見上げました。

花火が終わり、計画退場となりました。河川敷で待っている間、真っ暗な対岸の東の空に月がのぼり始めました。幻想的な月の出でした。

さて、今日は8月15日。終戦記念日です。正午、家族を茶の間で黙祷しました。公式ツイッターでも紹介がありましたが、西遠の公式サイトでは、「戦後70年-西遠の記憶」のページがあります。西遠オ卒業生や関係者の方々の戦争体験を掲載しているページです。戦争体験者の皆さんの貴重な体験を、ぜひお読みください。そして、今の時代に必要なことが何なのか、これからの平和を築くために必要なことは何なのか、ぜひ皆で考えていきましょう。

明日から始まる夏期講習では、図書館入り口の「小さな白板(ホワイトボード)」に戦争と平和をテーマにした短歌や俳句を紹介しようと思います。