生活会館が生徒を育てる

今朝の退寮式を持って、夏休み前の入寮が終わりました。今まで3年間、全く「宿泊」という体験ができなかった中学生が、6・7月で全クラス、生活会館への入寮を体験しました。

入寮主任の影山先生の心に響くお話や、作法指導の金原先生の凛とした佇まい、入寮補佐で加わってくださった岡本先生の熱心なお姿、指導生の真摯な態度、学年の先生方のフォロー…。生徒たちはたくさんの方々のお世話になり、一泊の入寮を終えることができたのです。その感謝の気持ちを、次につなげてください、と今日の退寮式で私は話しました。「灯を高く」の歌詞のように。

生活会館は、学校の中にありながら、教室のある校舎とは違う空気が流れていると感じます。それは生徒も同じです。「心と行いの道場」である生活会館が、にぎやかさや和やかさとは一線を引いた、荘厳でピリッとした空間となって、生徒を迎えます。その空気のおかげで、たった一泊であっても、生徒は大きく育つのです。

コロナ禍の影響を受けて中断してしまった「生活会館での一泊」が再開され、西遠の学びの大きな一歩を踏み出すことができました。中学生に続いて、夏から秋へ、高校1年生の入寮も待っています。「豊かな人間性」を獲得する、大事な大事な空間と時間が、生活会館には確実に存在しています。