小さな白板2026 第27週

7月定期テストの週だった第27週は、あまり肩がこらないように、読むと苦笑するような短歌を集めました。くすっと笑えたでしょうか?

ユーモアたっぷりの短歌と言えば、具志川具志男さん! 油断も隙もない猫と、油断と隙だらけのお義母さんの対比が実に笑えます。愛ある皮肉の視線で家族を見る作者のまなざしは、愛情いっぱいですね。このお義母さん、突っ込みどころ満載で、どこまでも短歌のネタにされそうです!

宮崎県の歌人で獣医師の作者。昨年度の現代歌人協会賞を受賞された方です。
注射を怖がる柴犬と、その柴犬に歯を剥かれておびえる獣医師。なんとも言えない対比です。「先生、しっかりしてよ!」って言いたくなりますね。

テストで疲弊しているであろう生徒の皆さんにとって、親しみやすい短歌ではないでしょうあ?
ハトに文句言っても仕方ないし、それも重々わかっているけれど、時々、目の前の事象に対して無性に悪態をつきたくなることってありますよね。作者はきっと心の中でハトに向かって「楽して生きやがって!」と文句を言っているのでしょう。そうでもしないと、身が持たない…。けれども、実際にすれ違う人には、まぶしそうに電線を見上げる男性の姿しか認識されていないでしょう。ただし、ハトたちは作者の怒りや不満に感づいているかも…。

家族って何だろう? そんな哲学的な疑問をインターネットで調べようと思い、「家族とは?」と打ってみたところ、帰ってきた答えはケータイの料金プランである「家族割引」へのQ&Aの紹介。さすがに、がっくり来ますよね…。簡単に答え求めちゃいけないんです、きっと。ソクラテスもプラトンもみんな悩んで大きくなったのですから…(野坂昭如の歌「ソ、ソ、ソクラテス」参照)。

この短歌は、
 分け入っても分け入っても青い山  種田山頭火
をもとにしている(本歌取りと言っていいかも)ので、この短歌を知っているかどうかで味わいは変わってきますね。
種田山頭火の、どこまで歩んでも答えがわからない人生の行路を歌った俳句。疲れ切りながらも労働に励む作者は、思わず山頭火のこの句を思い出したのでしょう。

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今日で、今年度の夏が終わります。ご参加くださった皆様に感謝いたします。