講堂朝会を終えて

昨日のうちに書けませんでしたが、昨日の1時間目は高校の講堂朝会でした。
今頃、感想を集会記録にまとめてくれている頃でしょうか。
昨日の講堂朝会では、「男女別学」についていろいろお話をしました。
先週参加した「男女別学シンポジウム」のお話も含め、西遠で学ぶ生徒の皆さんに、「女子校」であることのメリット、「西遠」の独自性等を話しましたが、日頃、あまり意識もせずに過ごしている女子校での日々(もはや当たり前の毎日になっているのではないでしょうか?)をちょっと意識してもらえたのではないかなと思っています。
高校生の皆さん、いかがでしたか?
話は、まず「西遠を人に紹介する時、どう紹介しますか?」というところから。
突然指名された6年生のKさん、びっくりしながらもちゃんと的を射た発言をしてくれましたね。
女子教育、礼儀作法などなど、西遠の特色をふまえて答えてくれました。
西遠は、
①浜松市にある 
②中高一貫の 
③女子校で
④来年創立110周年を迎えます!
と、私は4点を挙げましたが、
これは「定義」の部分ですよね。
その中身はどうなのでしょう?
もうすぐ発行される「平成27年度学園案内」には、
西遠の教育の特色がまとめられています。
編集作業は連日連夜、ほんとうに大変でしたが、
私にとって、この作業は、自分たちの学園を振り返ることのできた、大変有益な日々でした。
自分たちの学校を言葉にする作業の意義深さをかみしめています。
さて、全国には男子校、女子校がどのくらいあるのでしょう。
静岡県は共学校が大半ですが、全国には男子校は100校以上あり、女子校は200校以上あるということ、
そして、そこでそれぞれ「男女別学」のメリットを生かした独自の教育がなされているということは、
女子校「西遠」に通う生徒の皆さんにぜひ知っておいてもらいたいことです。
5月23日に横浜で行われた「男女別学シンポジウム」では、
私自身にとってもなじみのなかった男子校の校長先生のお話が聞けたことも大変意義深いものでした。
そして、女子教育に打ち込む3校の校長先生のお話は、いずれも力強く、背中を押されるような、勇気や使命感といったものをわが身にいただけるものでした。
「日本男女別学教育研究会」代表の中井俊已さんの本に書かれた「男女別学のメリット」7点が、
シンポジウムのパネリストの先生方のお話の中で、具体的かつオリジナリティあふれる例となって紹介されました。
女子の特性に応じた教育ができること、
女子の成長のスピードに合わせた教育ができること、
異性の目を気にせず過ごせる安心した環境で集中できること、
女子でもリーダーシップをいかんなく発揮できること、
一生付き合える友人に多く出会えること、
女子教育に精通した先生のサポートを受けやすい環境であること、
そして、その結果、学力を伸ばせること。
この7つのメリットは、私自身が西遠という女子教育の環境で育ったという体験でも実感したことです。
また、自分自身が講師として教壇に立った「男子のみのクラス」「男女比5:5のクラス」で体験し、実感したこととも、重なることです。
同じ教室に男女がいるから、男女平等が実現される、というものでは必ずしもありません。
昨日の講堂朝会では、
このメリットをぜひ意識して生活してほしいこと、
そして、高校生の先輩として、中学生のみんなにも、「男女別学」の良さをぜひ教えてあげてほしいこと
をお願いしました。
もう一つ、今挙げた女子校のメリットは、世界各国共通であろうと思いますが、
本を読んだり、シンポジウムを聞いたりするなかで、私が「西遠のオリジナル」だと感じた内容も紹介しました。
それは、「縦割りの強さ」です。
女子教育に携わる先生方は、「女子は横のつながりが強いから、運動会は学年対抗で行う」とおっしゃっています。
西遠は、違いますね。
クラス対抗で全力で戦い、
同じクラス名の付く後輩のクラスを、精一杯応援します。
戦いが終われば、クラスを飛び越えて、ジェンカを踊って、勝敗を超えた達成感をみんなで共有します。
また、上級生の尽力で軌道に乗ってきた「姉妹活動」も、縦割りの活動であり、西遠の良さです。
在校中から、「横」のつながりはもちろん、「縦」でもつながることができることこそ、今の西遠の独自の良さなのだと再認識しました。
これもまた、西遠の高校生たちに、大いに意識してほしいことです。
今まさに、体育大会とパフォーマンス大会の準備に余念のない生徒たち。
講堂朝会を機に、当たり前だった女子校での日々を振り返ってもらい、その良さを実感しながら成長してくれたら、嬉しいです。
高校生の皆さんからの「集会記録」、楽しみに待っています。

「男女別学シンポジウム」では、男女別学についてたくさん本を出されている、育児・教育ジャーナリストのおおたとしまささんにお会いできたことも、嬉しい収穫でした。
男女別学について、もっともっと勉強していきたいと思います。