イスラムを学ぶ

今日は、西遠で「2016高校生のための文化講演会」が行われました。
静岡新聞社・静岡放送様、公益法人一ツ橋文芸教育振興会様の主催により、毎年県内2校で講演会が行われます。
今年は、西遠と浜松学芸高校さんの2校で、本日講演会が行われたという次第です。
講師としていらしてくださったのは、
同志社大学大学院の教授である内藤正典先生。
「イスラームと講話」「トルコ 中東情勢のカギをにぎる国」などの著作で知られる内藤先生から、
「イスラム教徒を知っていますか?-世界を平和にしていくために」という演題で、ご講演いただきました。

イスラム教徒は今、世界で16億人と言われており、世界の4人に1人がイスラム教を信じています。
中国やフィリピンにも、そしてヨーロッパにもたくさんのイスラム教徒が生活しています。
・・・内藤先生のお話はここから始まりました。
こんなに多くの人が信仰しているイスラム教について、私たちは「どんな教えなのか」「どういう戒律があるのか」など、よく分かっていません。
先生は、高校生にも分かりやすく、イスラームの教えを説明してくださいました。
「守れなかったらバツがある」ではなく、
「守れなかったら、人に良いことをしなさい」
という教えであること。
人に無理強いをせず、
身に起きたことを「神の恵みを受けている」と考え、
「ケチ」は一番いけない・・・
内藤先生からイスラム教徒の生き方・考え方を教わり、
今まで持っていたイメージが大きく変わった高校生たちでした。

最後に、世界史を学んでいる生徒からの質問にも、内藤先生は丁寧にお答えくださいました。
「国を大切にしすぎると、違う文化の人を否定してしまうこともある。
世界でどう生きていくか。国を絶対だと思わないでほしい」
内藤先生のメッセージが心に響きました。
女子高校で講演をするのは初めてという内藤先生。
朝、ツイッターで「なーにーはーなーせーばーいーいーのー」と呟かれているのを拝見し、
一気に親しみ深くなってしまいました!笑
講演後、生徒たちに感想を聞くと、
「先生、今日ホントにおもしろかった」
「すごく勉強になった」
「今までイスラムのこと、ホントに知らなかったんだなーって思った」
「私、地理を習っているから、これからすごく役に立つと思う」
と、興奮気味に、口々に感想を語ってくれました。
5月にアフリカのことを学び、6月にこうしてイスラムのことを学ぶことができた生徒たち。
集英社文庫のご本もたくさんご寄贈いただき、内藤先生のご本はサイン入りでいただきました。
このような素晴らしい学びの場をいただきましたことを、関係者の皆様に心より御礼申し上げます。
そして、内藤先生、すばらしい講演をありがとうございました。
静岡県は新幹線でいつも通り過ぎてしまうということでしたが、
またぜひ浜松に降り立って、おいしいものをたくさん召し上がっていただきたいですし、ぜひまた女子校西遠をご訪問ください!