大学で学ぶということ

昨日午後に、高校1年生全クラスと5年星組と有志が受けた「大学模擬授業」。
静岡大学の矢野先生、紅林先生、鮫島先生、成川先生、
名古屋大学の比留川先生の5名の皆様がご来校くださいました。

高校1年生は、全クラス「理系」の先生による「授業」です。
女の子は、ともすれば、数学や理科に苦手意識を持ってしまい、進路も文系が多くなりがちです。
「理系、興味ないなー」と思っている生徒もいることでしょう。
しかし、ひとくくりに「理系」と言っても、多岐にわたる研究分野があります。
中学までは「理科」と呼ばれる教科だって、高校からは「化学」「生物」「物理」「地学」と枝分かれするのですから、大学ではもっともっと細かく分かれ、一つ一つの分野が深く研究されると共に、どこかとどこかがつながって新しい学問分野が生まれることだってあるわけです。
私は全授業を見せていただくため、先生方の授業は少しずつ見学させていただいただけなので、60分聞いていた生徒に比べたら生半可な感想しか書けないと思いますが、それぞれの教室を訪ねた途端、メモしたい内容がいっぱいあって、座り込みたくなりました。
先生のお話にぐいぐい引き込まれ、後ろ髪引かれる思いで教室を後にしました。
菊組は、「リケジョ育成プログラム」を推進していらっしゃる、農学部の鮫島先生の授業でした。

「土壌微生物学」がご専門の鮫島先生は、3種類の大豆の苗を見せてくださいました。
3種類の大豆がどう違うかを、大豆の白い根っこを凝視して探す生徒たち。
鮫島先生は、「根粒菌」の存在とその力について、教えてくださいました。
藤組は、教育学部で技術科の教育について研究していらっしゃる紅林先生と大学院生4名の授業を受けました。

いきなり、坂口安吾の「文化とはふぐちりである」で始まって、生徒たちは目が点!
紅林先生は、過去の人々が命がけで見つけたものを伝承していくことが高校での学びである、と教えてくださり、「だから、全ての教科をあきらめないで頑張ってほしい」とも。
暗記主義から脱却を図りなさい、というエールもいただきました。
大学院生の皆さんによるロボットなどの実演もあり、生徒たちは目を輝かせていました。
月組は、理学部の成川先生。

七色の虹、と日本ではいうけれど、アメリカでは虹は6色なのだと聞いて、生徒はビックリ。
私たちは、恣意的に「何色ある」と見ているのですね。
光の色は波の長さで決まること、ナノメートルという単位をまず教わりました。
また、研究者は得られた知識を社会に発信していくことも一つの仕事であり、
世の中の人が何に期待しているかを知り、次の研究に生かすのだということも聞きました。
雪組は、美大から農学部に編入し、現在はサイエンスデザイナーとして研究を進めていらっしゃる比留川先生の授業。

「サイエンスデザイナー」とは耳慣れない職業ですが、比留川先生は、サイエンスとアートという二つの分野を融合させて誕生したこの新しい職業の可能性について、説明してくださいました。
「ステレオタイプを目指すなかれ」という比留川先生の言葉には、心から頷いてしまいました。
理系にも本当にいろいろな分野があることを、高校1年生は知ることができました。
同時に、学問を深めていくことのおもしろさ、そのためには、高校の全ての教科の勉強が大事だということも、知った生徒たちでした。
高校2年生は、英語教育学の矢野先生に教わりました。

矢野先生は、今年度のパフォーマンス大会にも見学にいらしてくださり、「鳥肌が立ちました!」とのこと。
授業では、一般教養は全教科で高めていくことが必要である、つまり、英語の問題を解くために、経験を含む背景知識というものをたくさんストックしていかなくてはならないと教えてくださいました。
入試長文の解き方や、語彙の学習法など、受験勉強を前に大事なことをたくさん教えていただいた5年生たち、大満足だったようです。
高校までの勉強とは違う大学での学問。
その入り口を見せていただき、高校生は大いに刺激を受けることができました。
夏休みを前に、20日の小針先生の特別授業に続いて、
昨日もまた、大学の先生に教えていただくことができた西遠生、とても幸せだと思います。
こうした授業との出会いや先生からのひとことが、彼女たちの心に刻まれ、
これから進学先を考える時、人生について考える時の確かな基盤を培っていくはずです。
矢野先生、紅林先生、鮫島先生、成川先生、比留川先生、
貴重な「模擬授業」をありがとうございました。