【訃報】英語科の教員として西遠に長くお勤めだった正木啓之先生が6月28日に逝去されました。93歳でした。

正木先生は、昭和32年から平成5年まで、36年の長きにわたり、西遠にお勤めでした。温厚で思慮深く、生徒に何が大切かを考えさせる力をお持ちの先生で、慈愛に満ちた方でした。
私自身も、高校3年間、英語でお世話になりました。あの頃、リーダーが正木先生、グラマーが岩井先生という黄金コンビに教わっていたのでした。英語が苦手だった私は、お世話になったというより、多分にご迷惑をお掛けしたという方が正確です。ダメな生徒で、申し訳ありませんでした。
中学生徒会時代は、顧問として池ヶ谷先生と共に自治活動を見守ってくださいました。放課後の生徒会室、先生は窓辺で穏やかに笑っていらしたなあと、当時を思い出します。
教員になってから、いろいろな面であたたかいアドバイスをいただき、生徒を指導する側の心の持ち方を先生にたくさん教わりました。先生を思う時、「慈愛」という二字がいつも頭に浮かびます。単なる優しさではなく、人を深くまで見つめて、その人を思って発する言葉に、厳しさも温かみもこもった先生でした。正木先生の言葉を聞いて、自分の心の狭さを反省させられることが多くありました。

このお写真は、2018年の学園祭のOG/OB教員の会「袖友会」での正木先生です。おひげが素敵な老紳士で、お会いできてとても嬉しかったのを覚えております。その時も、あたたかい言葉をかけてくださいました。お声が耳によみがえります。
正木先生、長い間、大変お世話になりまして、ほんとうにありがとうございました。ご冥福を心よりお祈り申し上げます。
