今日は「絵本の日」!

11月30日、今日は「絵本の日」なのだそうです。
ならば、行くところは、ココですね。
図書館2階のブラウジングルーム。

昔懐かしいものから最新の絵本まで、充実の本棚です。
司書の水谷先生が、最新のおすすめ絵本を紹介してくださいました。

手前の「このあとどうしちゃおう」は、おじいちゃんの「死」を扱っていて、飄々とした展開なのだけれど、じわじわと生きることの意味について考えさせられる絵本。
となりの「ぼくのニセモノをつくるには」も同じ作者の絵本です。こちらは自分自身について知ることが出来そうです。
右上の絵本は、英語で書かれています。
「私があなたのお母さんになった日」というタイトルにあたたかさを感じます。
左上は、「あおのじかん」。
青い絵の具だけの世界が美しい絵本です。
一言「青」と言っても、いろんな青がありますよね。
鳥や虫の色、空や水の色…、
色の奥深さが伝わります。
今日は、キャロライン・ケネディ駐日大使もツイッターで「ホワイトハウスに住んでいた子供の頃、『桃太郎』の絵本が大好きでした。これが日本文化との最初の出会いだったと思います。あなたの思い出の絵本はなんですか? 」と呟いています。
ええと、私の思い出の絵本は…と、
私も図書館で久しぶりに「思い出」たちと再会してきました。
その1

「カロリーヌ」シリーズ。
フランスの絵本作家ピエール・プロブスト が50年以上前に描いた絵本で、私たち姉弟はこのシリーズが大好きでした。
特にお気に入りだったのが、ちぢれ毛のユピー(麦わら帽子かぶって岩の上で眠ってる犬)。
のちにコッカスパニエルを飼ったのも、ユピーと「わんわん物語」の影響でした。
今出版されているシリーズは、私が幼かった頃とは訳者も違うので、言葉の言い回しの違うのがちょっと寂しいです。
その2

「ロボットカミイ」(古田足日作)。
いばりんぼで生意気なカミイはホントに憎たらしい子です。
でも…、私は子どもの頃、涙なくして読めませんでした。
「ねむりひめ」
小さい頃、この絵の良さが分かりませんでした。
ディズニーの鮮やかなカラーとはっきりした輪郭のお姫様が先に近くにあったからでしょう。
でも、この繊細な絵は頭にインプットされていたらしく、
大人になって再びこの絵を見た時の感激といったら…。
アニメではない絵本の大切さが、大人になって分かった気がします。
「旅の絵本」シリーズ
安野光雅さんのこの絵本シリーズに出会ったのは大学生の時でした。
以後、ずっと愛し続けています。
「こんとあき」(林明子)
子育て中に出会い、親子で大好きになった「こんとあき」。
ぬいぐるみのキツネのこんが、あきちゃんと旅に出るのです。
「だいじょうぶ、だいじょうぶ」が口癖のこんですが…。
後年、姪が生まれた時に「何の絵本あげようか?」と娘にメールしたら、
「『こんとあき』だよ、絶対。でもあの本は私のだから、あげちゃダメ!あげるなら新しいのを買ってあげてよ!」と即座に返事が来ましたっけ(笑)。
「ふしぎなナイフ」
これは、息子が好きだった本です。
奇想天外な運命をたどるナイフ!
あり得ないんだけれど、そのありえなさが絵になると、とても素敵なのです。
男の子にオススメの絵本です。
「かわいそうなぞう」
はい、泣きました。
娘に読み聞かせて泣き、最後まで読めず。
後に、娘と一緒に1ページずつ音読して、娘が先に泣き出して、やはり最後まで読めず。
子どもが出会う戦争と平和…、この物語の力はとても大きいと思います。
最後に、素晴らしい方々が絵本の絵を描いていらっしゃるということをお伝えしようと思います。
(既に皆さんご存知でしょうから、これは蛇足かな?笑)

「かぐやひめ」を描いたのは、浜松市出身の女流画家、秋野不矩さん。
いわさきちひろさんは、「まどぎわのトットちゃん」の挿絵でも有名ですが、「戦火のなかの子どもたち」など絵本も出していらっしゃいます。
「スーホの白い馬」は、ずっと小学校の教科書に載っているロングセラーです。
赤羽末吉さんの絵と共に多くの大人たちの脳裏に刻まれているのではないでしょうか。
そして、滝平二郎さんの切り絵も、「モチモチの木」「ベロ出しチョンマ」「花さき山」など、斎藤隆介さんの作品には欠かせない存在ですよね。
絵本は、絵と文があって成り立つ、子どもへの最高のプレゼントかもしれません。
だからこそ、安易な気持ちで絵本を作る人なんていないでしょう。
少し前に読んだ本「『私』を受け容れて生きる―父と母の娘―」の著者 末盛千枝子さんも、絵本に愛と情熱を傾けておられました。
皆さんはどんな絵本が思い出の中できらめいていますか?
どんな絵本を我が子に伝えたい(伝えている)でしょうか。