12歳が18歳と一緒に育つ

7月に入り、猛烈な暑さがやってきた浜松です。
吹き抜ける風は、瞬間、涼しさを運びますが、じっとしていても汗が…。
そんな暑さの中でも、お昼休みが終わった13時から15分間、全校掃除の時間があります。
今日もお掃除お疲れ様!
西遠のお掃除は、「姉妹グループ」が担当します。
1年生から6年生までが集まったグループが、全校で28グループ。
高校3年生が務める姉妹リーダーは1つのグループに2人います。
グループをA班、B班に分けて、教室から外掃除まで各所を年間を通じて担当、リーダーはメンバーに掃除の指示を出します。
皆を束ねる大切な仕事をこなすリーダーさんの三角巾の色はピンク!
一目でそれとわかる印です!

ある姉妹リーダーさんはこんな思いを寄せています。

今年度、姉妹リーダーのファイルを受け取った時、下級生をうまくまとめ、引っ張っていくことができるのか、とても不安でした。私の中で、もし自分がリーダーになったらこんなグループにしたいという理想がずっとあったので、絶対そういうグループにしていこうと思いました。(現在進行形です!) 
リーダーを中心に生徒の力で学園をきれいに、快適にしていく、というコンセプトによって、私達リーダーには様々なことを決められる権利が与えられるにしても、一つ一つのことに責任を持たなければならないという義務があり、身が引き締まりました。私のグループの後輩は、集合がよく、掃除も担当箇所をしっかりやってくれるので、とても嬉しいです。リーダーは、掃除が時間通りうまく回っているか、より丁寧な掃除が必要な場所はないか、チェックします。私は掃除中もコミュニケーションを大切にしたいので、後輩にたくさん声を掛けたり、気にかけることは山ほどあります。
姉妹ピア活動で、学園中がきれいになり、私の理想的な姉妹グループが出来上がるといいです。

学園美化を担う、それぞれの姉妹グループ。
姉妹掃除だけでなく、姉妹昼食会で交流の時間を持ったりして、12歳から18歳までのメンバーはみんな仲良しです。
4月の姉妹遠足では、全校で明治村に出掛け、小グループになって園内を散策しました。
上級生は、どんなゲームをしたら1年生が和んでくれるかな、どんな話題で盛り上がるかな、と考えます。
リーダーシップも、思いやりも、そうした中から育まれます。

18歳の高校3年生がみんなを束ね、12歳の中学1年生もたくさんの上級生と一緒に活動ができます。
上級生に声を掛けられたり、優しくしてもらえると、途端に不安が消えて嬉しくなるものです。
中2ぐらいになると、「反抗期」が始まって自分にイライラすることもしばしばあると思いますが、
同じグループで指導してくれる高校生の先輩は、すでに反抗期を終えて、大人の振る舞いを身につけています。
自分もいつか、あんな先輩になりたい!という「理想の姿」が、自分の中にできるのではないでしょうか。
上級生もまた、かつての先輩に自分が近づけたのか、理想の先輩像を心に持って振る舞うことができます。
また、たとえ部活動に入っていなくても、自分を「先輩!」と呼んでくれる後輩ができることは、嬉しいものです。
今、日本の若者に欠けているという「自己肯定感」も、こうした姉妹ピア活動からしっかりと育まれていくのです。

12歳と18歳が共に成長できる、それが西遠の「姉妹ピア活動」です。
日に日に暑さは増してきますが、「姉妹」のチームワークでぜひ日々の掃除も学園美化のために頑張ってほしいなと思います。
姉妹リーダーさん、ピンクの三角巾で明日もよろしくお願いしますね!