コロナ禍、西遠生は何を学んだか? その3

「私たちは何を学び、成長したか? ~コロナ禍の1年を振り返る~」と題して行った2月20日の全校講堂朝会。今日はコロナ禍の中での「姉妹掃除」を、生徒の感想とともに振り返ってみましょう。

西遠では月曜から金曜の毎日、13時から15分間「姉妹掃除」が行われています。実は以前から「姉妹は仲良くなっても、なかなか掃除に打ち込まない生徒が多い」という問題点がありました。姉妹活動が学園美化にどうしたらつながるのか、が先生方の悩みでもありました。

しかし、コロナに悩まされた今年度、姉妹掃除にも真剣に取り組む生徒たちが増えたと、私たち教員は感じています。5点満点で評価する「学校評価」アンケートでも、生徒・教員共に学園美化の意識が向上していました。

これは、講堂朝会の中で使用したスライドです。

生徒評価は前期の4.40から後期は4.43に上昇、教員の評価も前期4.00から後期は4.12に上昇しました。
掃除時間に各所を回っても、しっかり学園美化に貢献する生徒の姿が目立った今年度でした。

生徒たちはどんな気持ちで姉妹掃除に臨んでいたのでしょうか、講堂朝会の感想を書き込んだ集会記録には、こんな感想がありました。

◎私は今年、掃除をする時間が充実したなと感じています。小学校の時は、掃除中の私語禁止と言われ、その習慣がついていたからか、去年はつい黙って掃除をしていることが多くありました。それに比べ、今年は先輩が声掛けをしてくれ、積極的に話すことができました。私が掃除場所に筆箱を置いてきてしまった時、先輩がわざわざ私のクラスまで筆箱を持ってきてくださり、とても嬉しかったことがありました。思いやりのある行動ができる先輩がとても輝いて見えました。私も後輩のことに気づいて助けてあげられる先輩像を目指したいです。(中学2年生)

15分という短い掃除時間の中、先輩の思いやりが後輩を引っ張ったようです。姉妹ピアの精神が根付いているのを感じました。

12月に、高3からリーダーを引き継いだ高校2年生たちにも、こんな意識がありました。

◎私は姉妹リーダーになって、リーダーの大変さというものを既に実感しています。言っても聞いてくれなかったり、上手く指示が通らなかったりと、思い悩むこともあります。でも、それらとは逆に、他学年の子と話す機会が増えたことによって、より姉妹活動が楽しくなって、もっとみんなが居やすくなるように頑張ろうと思うようになりました。まだ姉妹リーダーとしてやるべきことはたくさんあるので、より良いリーダーになれるように色々挑戦していきたいです。(高校2年生)

◎今回の講堂朝会で、私の姉妹グループの掃除の子たちを誉めてくださり、ありがとうございます。以前、掃除中に先生が足を運んでくださったとき、私が言ったとおり、私のグループの子たちは本当にまじめで良い子たちばかりです。私たちの掃除場所はあまり先生方が訪れる場所ではないので、誰も後輩の頑張りを認めてくれる方がいませんでした。毎日真面目に掃除をしてくれる後輩たちと同じグループになれたこと、12月からのリーダーでもこのグループを引っ張っていく立場になれたこと、本当に誇りに思います。(高校2年生)

上級生のリーダーシップと下級生のフォロワーシップとが順調に育っていることを、集会記録を読みながら実感しました。コロナウイルスという壁に阻まれることなく、 中高一貫の女子校で、これから生きていくのに大切な力が「掃除」を通じて着実に育まれています。

ハナカイドウのつぼみも膨らみました。レストランと東館の間には、クリスマスローズが可憐な花をつけています。