大河ドラマのお話

生徒の皆さんは定期テストの真っ最中です。
あと1日、明日のテスト科目を今一生懸命勉強している頃だと思います。
テスト期間中は、「計画性の大切さ」や「日頃の予習復習の大切さ」等ひしひしと感じる時でもありますね。
しかし、反省するだけではなく、「一生懸命集中する醍醐味」「時間を無駄なく使う潔さ」などもまた味わえるチャンスです。
何でもポジティブに考えて、テストを人生の糧にしてくれたら、と思います。
先週の桂歌丸さんの訃報に続き、昨日は俳優の加藤剛さんの訃報が。
加藤剛さんは、「大岡越前」として有名な俳優さんです。
NHKでは、大河ドラマ「風と雲と虹と」で主演した時の映像が流れていました。
大河ドラマ史上最も古い時代を描いたのが、この「風と雲と虹と」でした。
主人公は、平将門(たいらのまさかど)、時代は900年代です。
平将門の乱を起こした、加藤剛さん演じる将門と、
藤原純友の乱を起こした、これも今は亡き緒方拳さん演じる藤原純友とが登場し、
吉永小百合さんや、デビューしたての草刈正雄さんが出演したのでした。
NHKの「大河ドラマ一覧」で調べると、大河ドラマ第14作目とあり、1976年の放映でした。
加藤剛さんは、確かNHK初出演ではなかったでしょうか。
(少なくとも私はNHKしか見せてもらえない子どもでしたので、この時彼を初めて見ました!)
ただ、私にとって、加藤剛さんの代表作はこの「風と雲と虹と」ではなく、それより4年後の第18作「獅子の時代」なのです。
「獅子の時代」は、今の「西郷どん」と同じく幕末から明治時代を描いた、山田太一書き下ろしの大河ドラマでした。
山田太一はすごい脚本家だ、と今でも思います。
なぜなら、原作もない大河ドラマで、主人公二人(加藤剛と菅原文太)も共に「架空の人物」、
にもかかわらず、幕末から明治時代までの壮大なドラマを作り上げたからです。
加藤剛が演じたのは、薩摩藩士。
菅原文太は会津藩士でした。
第1回の舞台は、ヨーロッパ。
パリ万博(大河ドラマで初のフランスロケ敢行)に始まり、最終回は秩父事件。
歴史の重要語句が飛び交うあの時代の事件や政策を、
この二人の架空の人物を余すところなく活躍させて描き切った1年間でした。
アウトローの菅原文太と、高潔の士である加藤剛。
二人の魅力があふれ出た作品だったと懐かしんでいます。
このドラマのヒロインだった大原麗子さんが亡くなり、菅原文太さんも亡くなって、最後のお一人である加藤剛さんも。
素晴らしいドラマを作り上げた方々がみんないなくなってしまい、山田太一さんもお寂しいのではないでしょうか。
それにしても、歴史を大河ドラマで学んで育った私としては、生徒の皆さんにももっと大河ドラマを見てほしいなあと思うのですが、西遠での視聴率はあまり高くないようです…。
中2の歴史、高校での日本史、・・・結構大河の名場面が脳裏をよぎって点数に結びつきますよ(笑)。
今年の大河ドラマ「西郷どん」は、小休止を経ながら進行するようで、来週から、いよいよ幕末の志士たちが登場ですね。
7月の日曜夜はほぼ校区PTAがありますので、7月の間、「西郷どん」は録画鑑賞です。
坂本竜馬を小栗旬が演じることになって舞い上がっているワタクシですが、出来れば竜馬には長く出演してほしいけれど、そうすると幕末のままドラマが終わっちゃうか、歴史が変わっちゃうなあ・・・。
非業の死を遂げる小栗竜馬をドキドキしながら見守ろうと思います。