「学園」という環境 ~中学生の思い~

少し前になりますが、5月の講堂朝会で中学生に向けて「学園という環境」についてお話しました。校歌で「五月の風」の歌詞を歌うことから始まり、学園の緑について、花について、そして鳥についてお話しました。自分たちが過ごす学園の四季、生徒たちの心にはどう届いたのでしょうか。

生徒から寄せられた「集会記録」(講堂朝会の感想)の中から、彼女たちが発見した西遠という「学園」の魅力を、今日は皆様にご紹介したいと思います。

好きな鳥と好きな花

講堂朝会で大庭先生のお話を聞いて、改めて西遠で良かったなと思いました。学校内には、たくさんのきれいな植物があり、今日のお話にもあったようにたくさんの鳥もいます。私はあまり自然豊かなところは好きではなかったのですが、今では、自分の好きな鳥や木があります。今のところ、好きな鳥はハクセキレイで好きな木はろうばいです。どちらも西遠に入学するまでは名前も知りませんでした。また、学校内に多くの美術品があるところも好きです。私は、早い時間帯に登校して、学校内を散歩するのが大好きです。(中学2年生)

春の桜、秋の紅葉、四季を感じる学園

学園には色んな種類の木や花があり四季を感じることができます。春だったら桜、秋だったら紅葉…などなど登校しながら四季を感じます。私は今でも西遠の入学式の日、桜が満開でとてもきれいだったのを覚えています。また、2年生のとき外掃除だったのですが掃除をしていて四季によっていろんな風景が見られて毎回掃除が楽しくなっていたのを覚えています。四季によって校内にいる鳥がちがうのもまた西遠のいいところだと思いました。外掃除をしていた時、木に色んな種類の鳥がとまっているのを見たことがあります。普段ではあまり見られない鳥などが見られることも、敷地が広い西遠ならではの魅力の一つだと思いました。(中学3年生)

セミのコンサートが始まる…

講堂朝会のお話で印象に残ったのは、西遠は学校ではなく学園ということです。通っていた小学校よりも西遠ははるかに自然豊かで、木が沢山あり、いろんな種類のお花が咲いていたり、生き物がいたりと改めて自然で囲まれているのだなと思いました。四季によって違うのがまたの楽しみです。春は桜、夏はセミの鳴き声、秋は枯れ葉が落ち始める、冬はイルミネーションという四季によって変化するのが楽しみです。もうじき正門のところの通路がセミのコンサートになり、セミの世界に入ったかのように周りの音が聞こえなくなったのを覚えています。もう一年たったのだと、早く感じました。今年もセミのコンサートになるのかなと思いました。(中学2年生)

緑と平和の関係を考える

私は西遠は本当に自然が豊かな学園だと思っています。桜やイチョウ、木瓜などの植物があったり、メジロやハクセキレイ、雀、シジュウカラなどの様々な野鳥が西遠に訪れます。授業をしているときとか、昼食を食べているときに外から鳥たちの声がしてきます。私は鳥を見るのも声を聞くのも好きです。私は鳥の鳴き声を聞くと何故か自然と心が落ち着いてきて、授業に集中できるからです。様々な植物があったり、野鳥がやってくる学校は数少ないと思います。私はそんな自然が豊かな学園の植物や野鳥を一生大事にしていきます。
今、こうやって身近に緑が広がっているのは、ここ日本に「戦争」がないからだと思っています。戦時中、戦いを行っていた場所に緑という美しい色はあったのでしょうか。もともと緑があった美しい場所を私達人間が醜い争いで壊してしまったのです。戦争が終わり世界の国々は戦争はしないと言ったとき、また再び世界に自然という緑が戻ってきました。私はもう戦争は起こらないだろうと思い込んでいました。でも、再び戦争は起こってしまいました。ロシアがウクライナに侵攻したのです。沢山の人が亡くなり、そして緑があった場所を奪っていったのです。ウクライナは枯れ果ててしまった花のような場所になってしまい、その姿は本当に無惨で自分の心が痛みます。
月日が経つにつれて人々の中から戦争という存在が薄れていっています。今、戦争というものを伝えられるのは戦争を体験した人とか、戦争のことを勉強している人しか伝えることができません。いつか日本にも戦争が起きるかもしれません。そうならないように、もう二度と戦争という醜い争いが起きないように、今のウクライナや戦時中だった日本のあの枯れ果てた場所にならないように私達が伝えていかなければなりません。自然があるこの豊かな日本を私達が守らないといけません。5年経っても10年経っても戦争のことについて私はこの学園で学んだことを伝えていきます。(中学3年生)

☆  ☆  ☆

学園の四季を1年、2年と経験した中2・中3の生徒たち。彼女たちから届いたステキな感想に、私もまた西遠の良さを再確認することができ、とても幸せな気持ちになっています。