高校1年生、大学の「学問」に触れる

7月25日、授業納めの式の午後、高校1年生は3つの大学の先生方から「模擬授業」を受けました。夏休み直前に大学の授業を受けるプログラムは、高校1年生の恒例行事ですが、コロナ禍の間はオンラインで行われていたこともあって、学年全員が対面でこのプログラムに臨むのは久しぶりのことです。

今年度は、静岡大学・静岡県立大学・静岡文化芸術大学の3大学から、先生方がご来校くださいました。

静岡大学からは農学部応用生命科学科の木村洋子教授が、「生体内のタンパク質を知る」という講義をしてくださいました。

私がちょうど伺ったときには、様々な病気の原因にタンパク質が関係していたことが分かったという興味深いお話をしてくださっていました。木村先生は、数学が苦手でも科学の道に興味を持ってほしい!と生徒に「リケジョのすすめ」をしてくださいました。

静岡県立大学からいらしてくださったのは、国際関係学部国際関係学科の孫 暁剛准教授です。

孫先生は、「災害人類学のフィールドワーク:アフリカ、日本、防災とSDGs」というタイトルで、生徒には聞きなれない「災害防災学」について詳しく説明してくださり、SDGsの実践についても教えてくださいました。

静岡文化芸術大学の亀井暁子先生は、デザイン学部デザイン学科の教授です。

亀井先生のテーマは「『建築について学ぶ』こととその拡がりについて」。私がお邪魔した時には、海外の建築家の建物を紹介しながら、その国や風土との関係性を説明されていました。生徒も様々な建物の写真に興味深く見入っていました。

高校1年生にとって、大学の先生の専門分野のお話を聞く機会はなかなかありません。少し難解な点もありますが、大学ということろに進んで本格的に学ぶ「学問」の面白さ・奥深さについて、そのスタートラインに立ってほしいと願い、このプログラムを続けています。中高の教科目名とは違う、もっともっと専門的な分野への興味関心を持ち、自分のやってみたいことの片鱗が見えてきたなら、それはとても素晴らしいことだと思います。

この日、先生方が誘ってくださった「学問」の扉の内側へと、生徒たちは力強く一歩を踏み出すことでしょう。木村先生、孫先生、亀井先生、お暑い中、西遠にご来校くださり、生徒たちにご講義くださいまして、誠にありがとうございました。