大人の部活「ブッククラブ」

このほど西遠の卒業生が始められた「SEIEN Women’s Institude」が、「大人が学べる部活」として開催した第1回特別企画「SEIENブッククラブ」が昨日行われました。私がかねてからお勧めしていた本「祖母姫、ロンドンへ行く!」をブッククラブの第1回の本に取り上げていただいたご縁で、オオバも参加させていただくことになりました。

会場は、日曜の西遠図書館3階。会場にお越しくださるブッククラブ会員の皆さんに敬意と歓迎を込めて、「小さな白板」にも登場してもらいました。

「祖母姫、ロンドンへ行く!」を読んだ人、読みかけた人、これから読む人、みんなで感想や人生観、家族観などを語り合いました。

お姫様のようなおばあちゃまのエレガントで堂々とした「振る舞い」「身だしなみ」や自己肯定感の高い「考え方」「生き方」に、ご自身の祖母・母を重ねる方も複数いらっしゃったのが印象的でした。遠慮や忖度ばかりで自分の意見を言おうとしない今の風潮に対し、「このままじゃいけないですよね」「もっと堂々と自分の意見を言わなくちゃ」という声も多々上がりました。「謙遜と卑下は違う」「自信を持ちなさい」という筆者に発せられたアドバイスは、そのまま読者である私たちの心にもずしんと届いたわけです。

また、祖母姫の洞察力や感性に触れた時にも、たくさんの共感がありました。私は「オペラ座の怪人」を観劇したおばあちゃまが「マダムジリーが要石ね」とおっしゃったことに本当にびっくりしました。かつて同じミュージカルを同じ劇場で見た私は、全くジリーの重要性に気づかずじまいだったのです。おばあちゃまだって全編英語のこのミュージカルのストーリーをあまり知らない状態でご覧になったはずなのに、その深い洞察眼や集中力に私は心底敬服しました。大英博物館で「干物や石ばっかり見せられてもねえ」といった祖母姫の一言も強烈でした。自分の気に入ったものにはとことん執着し、押し付けられた「観光」には歯に衣着せぬ物言いです。そこを紹介した時には、笑いも起きましたね。

イギリスのホテルマンたちのホスピタリティ、美術館スタッフの子どもへの注意の仕方など、考えさせられる点がたくさんありました。ティムの恋愛観にもグッときました。

好きな本の話をする、話を聞くことができるって幸せですね。うんうんとうなずきながらの会話、とっても弾みました。話は、時に「祖母ロン」を離れ、筆者の他の作品や猫の話、果ては本からも離れてイギリスの話や子育ての話にも飛びましたが、一冊の本が開けてくれた扉は本当に興味深いことばかりで、終始、和やかで楽しい会でした。

最後に皆で記念撮影!

大人のブッククラブ、とても楽しかったです。参加させていただき、本当にありがとうございました。中高生の皆さん、西遠でもブッククラブやってみませんか?

【おまけ】初夏に花咲くジャカランダに、なぜか8月終わりになって再び花が咲きました!教えてくれた和美先生、ありがとうございました!