今年度最後の土曜プログラム

西遠の土曜プログラムは今年度あと1回行われるはずでした。
昨日の2月29日のプログラムが今年度最後になってしまうなんて、ほんとに悔しいです。
しかも、貴重な4コマのプログラムのうち、1時間目は休校を告げる全校放送でだいぶ侵食してしまったのです。
各学年は時間を捻出するのに苦労したことでしょう。
それでも、生徒たちは、精いっぱい4時間のプログラムに積極的に臨んでいました。
昨日流れたたくさんの涙。
最後だと思わなかったのに、急に打ち切られてしまったことへの悔しさややりきれなさが大きかったでしょうが、
団結できた貴重な瞬間をいとおしむ涙もありました。
周囲への感謝の気持ちで流す涙もありました。
頑張った友達や先輩の姿に感動して流した涙もありました。
先生方も泣きました。
私も何回涙をぬぐったでしょう。
生徒たちのひたむきな姿は、涙なくして見られないものでした。
最初の涙は、中止となってしまった音楽コンクールの「最終発表会」でした。
講堂に集まった中学1、2年生の前で、3年生が最後の音コンのために練習を積んできた合唱を披露したのでした。

菊組は「大地讃頌」を歌いました。
「まだ練習の段階ですが、最後までお聴きください」と指揮者。

みんな心を込めて歌いました。


難曲をこれから仕上げてもっともっと上手に歌いたかっただろうなあと思うと、彼女たちから奪ってしまった時間が申し訳なかったです。
藤組は、「旅立ちの日に」を歌いました。



歌詞が現実味を帯びて心に迫ります。
歌い終わった生徒たちも泣いていました。
客席の後輩たちも先輩たちの思いにこたえるように、2クラスに大きな拍手を送りました。
本番を迎えることはできませんでしたが、この行事にかける熱量を、この発表会で後輩たちが感じ取り、引き継いでくれることを心から願います。
3,4時間目、高校2年生は「働く魅力を識る」に臨みました。
卒業生にお越しいただき、「働く」ということについて、そこへ行きつく道のりや考え方について、人生の先輩に教わります。
まず3時間目は、中講堂で、「グリーバル人財サポート浜松」を立ち上げ、地元で活躍する堀永乃さんのお話を聞きました。

今のお仕事のことはもちろん、西遠での生活をどう過ごしたか、何を考えたか、「建学の精神」にも触れてお話ししてくださった堀さん。
パワフルな堀さんのお話は、生徒の心に大きな刺激を与えたのではないでしょうか。
4時間目、各クラスに卒業生が来てくださいました。
菊組には、堀さんがお越しくださり、生徒一人一人から質問を受け付け、どんどん、ズバズバ(笑)答えてくださいました。


堀さんの答えを聞きながら、私は「考え方」って大事だなと思いました。
28日の「女性教育講演会」の講師勝野美葉子さんもまた「考え方」「思考の仕方」を教えてくださいましたが、堀さんもまた「物事をどう考えるか」ということの示唆をしてくださいました。
藤組には、カメラマンとして会社を経営する野澤さんがお越しくださいました。
野澤さんは西遠のパフォーマンス大会のDVD制作などもしてくださっています。
カメラマンとして下積みの時のご苦労をお話ししてくださり、その過酷な現場、そこで強く前進した野澤さんの生き方を、生徒は息をのんで聞いていました。


実際に機材に触れる時間も作ってくださり、生徒たちはカメラマンというお仕事をぐっと身近に感じたことでしょう。
ちょうど、「Back to school」のスタッフの皆さんを見る機会があった高2にとっては、放送業界で働くということの厳しさもしっかり学べたと思います。
雪組には、小学校教諭の高須さんがいらっしゃいました。
小学校の先生として、大変なこと、やりがいなどを、生徒もぐいぐい巻き込んでお話してくださいました。


高須さんの語る小学校のエピソードは、どれも感動的で、聞きながらそうっと涙を拭いたオオバでした。
教育に携わる若者が減っているのは危機的状況だと思っています。
でも、教師ってやっぱりすごくやりがいのある職業なのです。
目の前の子供の成長を見られるって、本当にやりがいがあります!
高須さんのお話を聞いて「先生を目指したい」と思う生徒が増えてくれたらうれしいです。
星組は、銀行員の森田さんのお話を聞きました。


担任の永井先生の教え子でもある森田さんは、ご自身の西遠時代を振り返り、もっとこうすればよかったと思うことを率直に語ってくださいました。
どんな職業を目指すにしても、今の努力がものをいうこと・・・努力の大切さは、きっと生徒たちの心に響いたことでしょう。
そうです、高2の皆さん、もっとがむしゃらに勉強していいんだよ!今しかないよ!
4名の講師の皆さんは、それぞれ「考え方」「生き方」を後輩たちに伝授してくださいました。
働くということの厳しさ、そこに向かう道のりで何を学び、どう考え、何を得ていくのか。
高校2年生はそれぞれ自身の未来を考える大きなチャンスになったことでしょう。
授業終了後に、4人の皆さんと話をしましたが、学年を飛び越えて盛り上がり、西遠の絆ってすごく堅固だなあと思いました!
4人の皆さん、ありがとうございました!
放課後にもいろいろあった2月29日。
続きはまた明日お届けします。