小さな白板2023 第40週

図書館入り口の小さな白板(ホワイトボード)。11月を迎え、高校2年生は九州研修旅行に出かけ、他の学年は定期テスト週間だった第40週、文化の日の祝日を挟んで5日間の白板を振り返ります。

10月30日(月)
人間の眼は、歴史を学ぶことで初めて開くものである。
       半藤一利

九州に旅立つ高校2年生に向けて、はなむけの言葉として、半藤一利さんの言葉を選びました。歴史を学ぶことで人間の眼は開く…、今の世界を見ていると、謙虚に歴史に学ぶことの大切さをひしひしと感じます。

実は今、「大学の先生と学ぶはじめての歴史総合」(北村厚 著 KADOKAWA)という本を読んでいます。歴史はよく暗記科目と言われていますが、新課程で始まった「歴史総合」は暗記で得点をとるのが目的の科目ではないのです。近代史を「なぜ?」「何を?」「その結果は?」といった「問い」で読み解き、現代の社会と結び付けていく面白さを、この本を読んで存分に味わっています。
読み進めながら、高校時代の世界史の授業を懐かしく思い出しました。歴史的意義をまとめ、熱弁をふるって世界史の面白さを教えてくださった故山口厚先生。私は決して世界史は得意科目ではありませんでしたが、定期試験に出される「〇〇事件の歴史的意義を100字でまとめよ」という問題を解くのが本当に楽しかったです。
この本でもう一回、歴史を学び直そうと思います。歴史が今につながることを心に刻みながら。

10月31日(火)
もうダメと閉じる教科書 助動詞の活用表に「まじかる」はあり
      千葉聡

定期テストが始まりました。テスト勉強で「もうダメ!」と思った人、今回もいたのではないでしょうか。そんな皆さんに、ちばさと先生のこの短歌を贈ります。「まじまる」は助動詞「まじ」の連体形。「打消推量」「打消意志」の意味を持つ助動詞ではありますが、連体形は「マジカル」にもつながっているんですね!壁が突破できそうです!テストに負けるな、頑張れ、生徒たち!!

11月1日(水)
階段の一段ごとに折れながら光は律義に木の像(かたち)なす
      永田和宏

11月のスタートは、凛とした美しさを感じる短歌で。光が階段に降り注ぎ、一段一段折れ曲がりながら、木のかたちをくっきりと映している、その嘘のない有りように、背すじが伸びました。「光」が主語ではありますが、木の像(かたち)を成す部分は黒い「影」でもあります。光と影は表裏一体です。光としか書かれていないのに、くっきりとした影の存在がこの短歌には浮かび上がっており、三十一文字の無限を感じました。

11月2日(木)
正解のあるものとして解かせおり正解はときにぶんなぐりたい
      大松達知

大松達知さんの短歌は、教員から生徒への温かい視点を感じさせるように思います。テストというものを、「答えが分からない!」と頭を抱える生徒側ではなく、作った先生・採点せざるを得ない先生の側から見てみましょう。テストでは、正解があるものとして生徒に問題を解かせます。作題の時点で正解は決まってはいます。しかし、決まり切った一つの正解では片付かない問題だってあるのです。生徒の顔が浮かんで、「正解」とされるものの存在をぶんなぐりたくなることもある…教員としてとても共感する一首でした。

11月4日(土)
原水爆にどう向き合うのか―。61年前の「ゴジラ」にはそんな問いや訴えを込めました。それが解決されないまま現在も続いています。この状況を私たちは真摯(しんし)に考えなければいけないと思います。
      宝田 明

1954年に映画「ゴジラ」が生まれました。それから70年。11月3日に「ゴジラ」の新作映画が封切られましたので、原点に立ち戻る意味で、出演俳優であった故宝田明さんの言葉を掲載しました。2022年3月14日に急逝した宝田さんの特集として、中国新聞が同3月18日に掲載したものです。《宝田明さん「ゴジラは反戦・反核の作品でもあった」》は2016年1月28日付の紙面から、関連部分を再構成したものとのことです。ウクライナやガザの人々を想いながら、「反戦・反核」というゴジラ映画の原点を今一度思い起こしましょう。

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今日は、「西遠模試」でした。模試を受けた小学6年生の皆さん、お疲れ様でした! 入試に向けて一層頑張ってくださいね。そして、西遠の仲間になってください。待っています。
模試が終わった帰り道、カワラヒワの声に誘われて見上げた空に、秋の雲が広がっていました。

明日から天気は荒れ模様のようです。生徒の皆さん、明朝は気を付けて、時間に余裕をもって登校してくださいね。