小さな白板2025 第28週

図書館入り口に掲げている「小さな白板(ホワイトボード)」。第28週は、夏休みを迎える生徒たちに&週末のイベントに参加してくれる小学生の皆さんに、図書館の玄関でホワイトボードがお出迎えしました。

7月22日(火)
でも七月のみづたまりには七月のひかりや雲やわたしが映る
       荻原裕幸

暑い7月に捧げる一首を。「でも」という書き出し、「暑くてたまらない。」+「でも」かな?「さっきは突然の雨で慌てた」+「でも」なのかな?と想像が膨らんでいます。水たまりに映るもの、それは、まぶしい太陽の光や白い入道雲や私の姿。空の青も、雲の白も書かれていないのに、しっかりと色彩を感じますね。

7月23日(水)
きみの家にきみを帰してレンタカーをレンタカー屋に返して 夏は
       榊原 紘

夏休み、デートするときは、いつもレンタカーを借りて、ドライブした後に、彼女を家に送り届けて、そのあとレンタカーをお店に返して、というルーティンなのでしょうか。ちょっと恋の切なさを感じる短歌です。

7月24日(木)
ずり落ちそうな子供を抱いて歩いてゆくお母さんもいる灼熱の道路
       花山周子

真夏の一瞬、灼熱の道路の様子を描いた短歌。読んでいるだけで、うだるような熱気や、そこを行き交う人々の息遣いが感じられますね。ずり落ちそうに重くなったわが子を抱っこして歩くお母さん、本当にお疲れ様です。

7月25日(金)
太陽を見つけた子どもが走り出すさんふらわあのわあのこころで
       山本夏子

ひらがなで書く「さんふらわあ」は、フェリーの名前として認識されていますが、「さんふらわあのわあのこころ」だなんて、ひらがな表記だからこその「わあ」の華やかさ、広がる感じが伝わってきますね。子どもは夏の暑さにも負けずにとっても元気なんです! 10代の生徒たちも、負けずに元気で!

7月26日(土)
ひまわりの咲くワンピース だれよりも愛してほしい季節になった
       十条坂

1990年ごろでしたか、ひまわりがブームになった年がありました。ひまわりの柄のワンピースもたくさん出ましたっけ。懐かしいです。そんな感慨に浸りながら、この短歌に親しみを感じました。ひまわりの咲くワンピース、持っていたら、たくさん着てほしいな。

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【おまけ】25日、学園で見つけた鳥たちです。

この子はイソヒヨドリのメスかな。しばらく、職員室の南側で涼んでいるようでした。

100周年グラウンドを見下ろして飛ぶトビ。悠々としていて、良いですね。