小さな白板2025 第30週

夏休みも図書館が開く日は、「小さな白板(ホワイトボード)」出しております。小学生イベントに参加してくれた皆さんと、巣立って18年の卒業生に、それぞれ短歌を贈りました。

8月7日(木)
金魚の袋、灯りに透かすとき君はあまりに夏の横顔だった
       千種創一

夏の横顔の彼女に、恋してるんだろうなあ。夏祭りの一場面でしょうか。金魚すくいですくった金魚の袋を灯りにかざしている姿、絵が浮かびますね。浴衣姿が似合う「君」、皆さんならどんな女優さん・タレントさんを思い描きますか?そういう想像をするのも楽しいものです。(私は、朝ドラ「あんぱん」のせいかな、はしゃぐ原菜乃華さんが思い浮かびました。)

8月8日(金)
お婆さんが桃を切ったら10人の桃太郎出るお遊戯会で
       小坂井大輔

「絵本の世界へようこそ」の日、図書館入り口には、絵本に関連する短歌を飾りました。「桃太郎」です。しかも、幼稚園のお遊戯会の桃太郎! お遊戯会では皆出演するので、桃太郎が10人って事態もあり得ますよね。お婆さん役の子が桃を切った瞬間、10人のこどものお父さんお母さんが一斉にシャッターを切っているかしら。うちの子が一番桃太郎っぽい!って誇らしく思っているかしら。何だか微笑ましい光景です。

8月11日(月・祝)
那須の野を親子三人(みたり)で歩みつつ吾子(あこ)に教ふる秋の花の名
        皇后雅子

子育て真っ最中という人も多い第60回卒業生の皆さんが、懐かしの母校に集いました。この日掲げたのは、皇后雅子様の2017年の歌会始の短歌です。まだ、皇太子妃の時代ですね。2017年のお題は「野」でした。避暑地での一コマでしょう。子育ての真っ最中のお母様として、我が子に花の名前を教えてあげている素敵な瞬間。この場面を大事に大事に心にとどめていらっしゃるのだなあと思いました。

今日も暑い浜松です。セミは賑やか、ハトとハクセキレイ(写せなかった!)が水辺に陣取っていました。生徒の来ない休日は、学校にたくさんの鳥がやってくるのです。

大雨の被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。