今日は、土曜日、いろいろなプログラムをそれぞれに紹介したいと思いますが、まず1時間目の講堂朝会を今日は紹介します。
本日の講堂朝会は「還暦教員の講話」です。
今年、お話しくださったのは、社会科の永井先生。「私の好きなもの」というお話をしてくださいました。

先生は幼い頃、しっぺいたろうの昔話に出てくる「ひとみごくう」という言葉が、切なくうら悲しい言葉で心に響いたと言います。やがて「人身御供」という漢字であることを知って驚いたという永井先生。そこが「学習」「探究」の始まりだったのかもしれませんね。
小学時代大好きだったテレビ番組として、NHKの人形劇「新八犬伝」が登場! 大きくうなずいてしまったオオバでありました(私は中1でこの番組に出会い、先日の学年同窓会でもこの番組の話題が出たばかり!)。同じテレビ番組を見ていた人がここにいて、その魅力を語ってくれているというのは、嬉しいものですね。続いて大河ドラマ「風と雲と虹と」「花神」「黄金の日日」ときたら、小躍りしてしまいます。(もう全部見ておりました。特に「黄金の日日」は大庭の中の大河ベスト1です。) 永井先生はこれらの番組を見て、原作を読みたいと願い、読書に励んだそうです。中学では「新平家物語」を毎日の読書で読み続けたと言います。
そして、さだまさしに「ドはまり」したというお話では、「飛梅」「防人の詩」の歌詞が紹介されました。太宰府を思い出した上級生も少なくなかったでしょう。そして、「飛梅」の深いお話を調べてみたくなった下級生も多かったはず。

永井先生のお話には、「好きなもの」を追求し、調べてみる、世界を広げていく姿勢がありました。大学時代の古文書の探究や、ワイエス、舟越保武、高島野十郎、日曜美術館への思い。知恩院の「早来迎」の絵のエピソードも忘れ難いものでした。

永井先生から最後に、生徒の皆さんにこんなメッセージが。「皆さんは、『これからを生きる人』なので、好きなものにたくさん出会って、それを深掘りしていってほしい。つま先立ちで手を伸ばして、それをつかみ取るような生き方をしてほしい。その方がハートが熱くなる!手を伸ばし、未来をつかむ生き方を!」と。穏やかな語り口の中に、ぶれない芯が感じられ、永井先生の生き方がにじみ出る、素敵な講堂朝会でした。きっと、先生のメッセージは、全校生徒の心を温かく満たしたことでしょう。
永井先生、素晴らしいお話をありがとうございました。
私も来年のアンドリュー・ワイエス展、絶対に行きます!

