小さな白板、第13週

図書館入り口の「小さな白板(ホワイトボード)」第13週は、詩歌を離れてみました。ちょっと長い文章ですが、改めてお読みくださったら幸いです。

6月28日(月)

小池一夫さんの言葉は、落ち込んだりめげてしまった時に読むと、視点を変えることができて、背筋がしゃんとします。「だめなら逃げてみる」(ポプラ社)より。

6月29日(火)

梨木香歩さん「ほんとうのリーダーのみつけかた」より抜粋。この本は、自分と向き合える本として、若い世代にお勧めします。

6月30日(水)

丸山真男さんの「『である』ことと『する』こと」は、自分自身が出会った高校現代文の教材の中で忘れられない評論のベスト1です。60年たっても古びていない言葉の数々にぎくりとさせられます。特に、民主主義も自由も、「である」ではなく「する」ことによってのみ維持されるのだという主張は、日本人がきちんと向き合わなくてはならない課題そのものだと思います。

7月1日(木)

7月は、中学3年生の「必読図書」からスタート。池上彰さんの「世界を変えた10人の女性」の中から、ナイチンゲールについての一文を書きました。白衣の天使はエビデンスを重視する人でもあった、という視点、伝記で知っていたつもりのナイチンゲールの新たな側面を見た思いがしました。声をあげ、何かを変革させる時に、感情だけに訴えていてはだめだということを、あとに続く女性たちに教えてくれているように思います。

7月2日(金)

第13週の最後は、おおたとしまささんの「新・女子校という選択」から。社会の歪みを内側から溶かす、再構築する…そういう役割が女子校にあるというおおたさんの力強い文章は、女子校で過ごす生徒たちにもぜひ届いてほしいと思い、紹介しました。この本には、全国の女子校の特色が紹介されていて、静岡県からは唯一、西遠女子学園が掲載されています。生徒には、他校の特色と共に、ぜひ自分の学校の特色を意識してもらいたいと思います。

熱海で起きた土砂災害、救出された人がいるというニュースにほっとしています。一方、まだ雨は続くと報道されています、皆様の安全を心よりお祈りいたします。