演劇教室2018

本日、全校生徒が講堂に集い、演劇を鑑賞しました。
今年の「演劇教室」は、劇団トマト座の皆さんによる「ひめゆり ―美ら海からの伝言―」。
沖縄戦を題材に、人が人でいられなくなる戦争の理不尽さを描いた舞台でした。
朝7時半から準備を始められたトマト座の皆さんにより、講堂の舞台はいつもと違う空間になっていました。
13:30、お芝居は、緞帳の前で始まりました。
主人公は、現代の高校生百合と、転校生のジョージです。

この二人が、1945年の沖縄に飛ばされてしまいます。

日米両軍が激突する戦場で、
百合は、友人と共に、負傷した日本兵の治療にあたります。
そこで告げられる非情な命令。

命について考えさせられる事態が次々に起こる中、一人だけ、百合の本当の姿に気づいた人がいました。
彼女が、百合に質問するくだりは、涙がこぼれました。

戦争が終わることを知っている百合は、
先生や友人たちと一緒に、生き抜こうとしますが…。

トマト座の皆さんの熱演に引き込まれ、あっという間の90分間でした。
毎年、殉難学徒慰霊式を前に「平和」について考えている生徒たちですが、戦争末期の沖縄で何が起きたのかをよく知らなかったという生徒もいたことでしょう。
今回、ひめゆり学徒隊の悲劇を「演劇」という形で知ることができました。
映画やドラマとは違った感動をくれる「舞台演劇」。
生(なま)の迫力を肌で感じた生徒も多かったことと思います。
「命どぅ宝」
「あなたは私の希望」
様々なセリフや場面が心に残ります。
今日の演劇鑑賞が、これから旅行で沖縄を訪れたり、テレビで沖縄のニュースを見たりするときに、チクンと針のように生徒の心を刺して、平和について考える心の深さに繋がっていくと信じています。
トマト座の皆さんは、明るくて、とてもさわやかでした。
すてきな劇団だな、と思いました。
劇団トマト座の皆様、今日は生徒たちのために素晴らしい舞台を見せてくださり、ありがとうございました!