映画「ひろしま」

8月17日の深夜0時からEテレで放送された「ひろしま」という映画。
皆さんはこの映画をご存知ですか?
1953年、原爆投下から8年後に、広島で作られた幻の映画です。
広島市民8万人以上が出演し、原爆投下直後の惨状を被爆者自身が再現したこの映画は、当時の社会の動きの中で全国上映されぬまま終わってしまったと言います。
私もこの映画の存在をこの夏まで全く知りませんでした。
今夏、この映画の再上映の動きをNHKが報道し、映画にまつわるドキュメンタリーもEテレで放送され、映画本編も初めて地上波で放送されたのでした。
録画しておいた「ひろしま」を、今日、私は一人で観ました。
原爆投下直後の地獄絵のような場面が長く続きました。
それを役者さんに交じって被爆者の方々が迫真の演技で再現しているのだと思うと、
その苦しさ、終わりのない恐怖で胸が苦しくなりました。
ラストシーンも圧巻でした。
広島に生きる人々の、2度と原爆を落としてはならないという強い思いが伝わってきました。
映画本編が始まる前に、紹介の映像が数分流れました。
そこでは、映画監督のオリバー・ストーンさんが「絶対に見るべき映画だ」と言い、
カナダに住むサーロー節子さんが「正真正銘の広島だ」と紹介していました。
NHKがこの映画を放送したことは、長く埋もれていた一本の映画を紹介したということにとどまらない、重い意味があると思いました。
この映画について知りたい方は、NHK「戦跡 薄れる記憶」のサイトをご覧になるといいのではないかと思います。→こちら
この夏、たくさんの戦争関連の番組がありました。
生徒の皆さんには、8月だからこそ触れる機会の多くある戦争の歴史・戦争の真実について、1本でもそうした番組を見ていてほしいと思います。