小さな白板2023 第23週

第23週は、19日(月)が代休日でしたので、6月20日(火)~24日(土)の5日間になりました。それでは、振り返りましょう。

6月20日(火)
小雨降る塀の蝸牛(かぎゅう)の触角の先端は目か光を持てり   伊藤一彦

蝸牛とは、カタツムリのことです。カタツムリの触角の先端に注目した作者。先端には光があると気づきました。生命の不思議は、身近にありますね。いい加減に生きていて大事なものを見ずに過ごしていることを、大いに反省させられました。そういえば、最近カタツムリを見ません。皆さんは見ましたか?

6月21日(水)
庭先のブルーベリーにメジロ来て呼吸を止めて見守るにんげん  

  富田睦子

メジロの到来に息をのんでいる作者。ブルーベリーの美をついばんでいるのでしょうか。メジロは比較的身近な鳥ですが、そばに来た時、人間の気配にサッと飛び去ってしまうことも少なくありません。呼吸を止めてその貴重な観察タイムを過ごしている気持ち、すごく共感します。「にんげん」というひらがな表記も、自分が上から目線でメジロを見ているのではなく、同じ次元の存在としてメジロと対峙しているように感じられます。

6月22日(木)
碧海に/コンクリートを流し込み/儒艮(ジュゴン)の墓を建てる辺野古に
  國吉伶菜
 

6月23日が沖縄慰霊の日であることから、沖縄の短歌を探していた私は、この記事に出会いました。沖縄タイムズ 2019年8月21日 の「大弦小弦」です。沖縄県浦添市にある私立中高一貫校の 昭和薬科大学附属高等学校の生徒たちが挑んだ短歌甲子園の団体戦で、最優秀作品に選ばれたのが、大将として臨んだ國吉さんのこの短歌です。会場を圧倒したというその短歌の持つ力に、私もまた圧倒されました。言葉の重みに加え、沖縄の思いを伝える強い気持ちを感じました。同世代の西遠の中高生がこの短歌にどんな感想を持ったのか、聞いてみたいです。

6月23日(金) 沖縄慰霊の日
世界中の武器を楽器にみなかえて花咲かせたいと歌う沖縄  井澤浩二

沖縄慰霊の日に、この短歌を選びました。朝日新聞の「朝日歌壇」にライブラリーがあると教えてくださったのは、朝日歌壇常連の上田結香さんです。ここで「沖縄」の短歌を検索してみました。井澤さんのこの短歌は、 2003年8月10日 掲載の作品です。武器が楽器に変わったらどんなにいいでしょう。♪泣きなさい 笑いなさい いつの日か いつの日か 花をさかそうよ♪ という歌が心の中に流れてきました。

今年の「平和の詩」は、高校3年生の平安名秋さんでした。「今、平和は問いかける」という詩は、その全文が朝日新聞(夕刊)にも掲載されました。ウクライナにも届けと願う気持ちがあふれていました。

また、おととし式典で「平和の詩」を朗読した上原美春さんの、今を特集した沖縄テレビのニュースも、YouTubeに上がっています。上原さんのお母様が教えてくださいました。辛い思いを噛みしめながらも、諦めることなく平和を希求する10代が沖縄にいるのです。私たち大人は、その純粋な思いを守り育んで、応援し支えていかなくてはならないと強く思います。

6月24日(土)
一画でさんずいを書く君の「海」一番早い夏を見つけた  赤松みなみ

2022年8月28日の朝日歌壇で出会った短歌です。さんずいを一角で書いてしまうせっかちな「海」の漢字に「一番早い夏」を見つけるなんて、すてきだなあと思い、今年の夏を待って、白板に書きました。君って友だちかしら?恋人かしら?年下かしら?と想像が膨らむ楽しい短歌です。

夏と言えば、西遠の早い夏は、校区PTAから! 今日から、「校区PTA」が始まります。開催地区の保護者の皆様、どうぞ万障お繰り合わせの上ご参加ください! 皆様にお会いしてお話が聞けるのを楽しみにしています。