
大型連休でまとまって時間が取れましたので、4月19日の全校講堂朝会「西遠生の目指すもの」の集会記録を点検しました。

中学1年生は、集会記録用紙に鉛筆書きでぎっしり感想を書いて全員提出してくれました。
中2から高3は、デジタルで集会記録を提出し、担任とオオバとで返事を書いています。集会記録が校長への提出という場合は、いつもより長く書かなくちゃいけない「難儀」な課題が加わるのですが、提出された集会記録を読むと、みんな真摯に向き合ってくれています。
西遠生として何を目指すべきか、生徒たちの思いを、今日は集会記録から少し紹介したいと思います。
「確かな学力」をつける
学習時間の話を校長先生から聞かされて私は少し動揺してしまいました。それは、自分が学習時間がうまく取れていないと思っていたからです。学習時間はやはりとても大切だと思っていましたが勉強が苦手であまり手を付けていませんでした。そのせいで定期テストなどの点数が下がってしまったので学習時間はしっかりと取るべきだと感じました。(中学2年)
今回の講堂朝会で特に印象に残ったお話は、学力についてのお話です。校長先生からは、今までにも何回か学習時間、学習への取り組み方、についてお話をしていただいたことがあります。授業や家庭学習、テストなどにどのように向き合うかが重要であり、学習に対する姿勢が学力向上にも近づく一歩だと思います。今年の重点目標である、『予習・復習』にそって、日々の積み重ねをすることが大切だと思います。私自身も、テスト前に焦って一気に勉強するよりも、毎日の授業後に少しずつ復習を続けることで、知識がしっかりと定着することを痛いほど理解しています。高校に入学してからは特に、授業内容も難しくなったり、小テストが毎日のようにあったりして、復習の大切さも感じるようになりました。自分で教科書を読み、わからないところを事前に確認しておくだけでも、内容の定着がスムーズにできると思いました。(高校2年)
「世界で生きる力」の獲得
パフォーマンス大会、HR展、姉妹ピア活動、生徒会活動…西遠で行われる様々な活動の中で、「世界で生きる力」を得ることができます。わたしも最近、生徒総会などで、質問ができるように頑張ってます。最初はマイクで話すことに抵抗感を持っていましたが、やっていくうちに慣れました。人前で発表することも、1年生のときよりも抵抗感がなくなりました。国際カンファレンスでも、多くの人の前で話すことによって、意見を言う力がついたと思っています。人の話を聞いて、深く考えるということもできるようになったかもしれません。(中学3年)
毎年、今日のような話を聞いて思うのですが、西遠で行われている行事や土曜プログラムなどは21世紀型スキルを育むものであり、自分を成長させるチャンスがたくさんあるのだと改めて感じます。HR展では、クラスメイトとのコミュニケーション、コラボレーションなどが身につけることができます。それだけでなく、自分の意見をしっかり持って発信する力や、人と協力して一つのものをつくりあげる経験は、まさにエージェンシーを育てる貴重な場だと思います。(高校1年)
平和について探究する
今年は「戦後80年の慰霊式」だということを知りました。今年の慰霊式では、亡くなってしまった人々の気持ちや戦争中での生活などをより、想像しながら式に参加したいと思いました。戦争は、二度と起こってほしくありません。しかし、世界では、戦争が起こっている国もあります。戦争は、簡単になくならなくても、戦争が少しでも起こらないように情報を発信していくことも大切だと思います。私は、戦争についてまだ知らないことがたくさんあるので、戦争について知らなければならないと思いました。(中学2年)
校長先生のお話のなかで楽しみになったことがあります。それは九州研修旅行です。私は戦争中の暮らしやその時を生きた方々の感じたこと等を知り、戦時中を探究することに興味があります。なので、原爆資料館に行くことをとても楽しみにしています。また、もう一つ楽しみになったことは活水高等学校との交流です。先輩方のレポートを聞いて、活水高等学校の方々がたくさんの活動をしていて、その活動で得たものを教えてくれるということを知りました。私は未来についてはあまり興味を持てずにいますが、そんな私の興味関心の幅を広げるためにも、未来に向けて進んで活動している方々のお話を聞くことは効果的であり、私が知らない戦争の事実を教えてもらいたいと思っています。(高校2年)
五年生で長崎研修旅行へ行き、原爆の悲惨さを実感するとともに活水高校の同世代の高校生が考えている平和に対する思いなどを聞いて、平和である今、当たり前に過ごせている今を大切にしようと思いました。今回の慰霊式は六度目になります。平和の作文も六回目を迎え、書いていくなかでこれまでの平和教育がどれだけ自分に影響を与えているのかを実感しました。西遠生としての最後の慰霊式一分一秒を大切にして式に参列しようと思います。
「言葉」を豊かにする
「感情が分からないのは、言葉が足りていないからだ」という言葉を聞き、納得しました。最近はよく「ヤバい」「エグい」等簡単な言葉で済ませがちでしたが、どの意味でも通ってしまうため、何がどうヤバいのかなど細かいことがわからないままで終わってしまいます。自分の感情表現を自分でせばめてしまっているような気がして、このままではいけないと感じました。「確かな学力」を身につけていれば、自然と語彙力の向上ができると思います。未来を拓くための力の中で、私は「確かな学力」をメインにして学園生活を送っていきたいです。(中学1年)
お話を聞いていて怖いと思ったことがあります。それは、「言葉」についてです。「やばい」「エグい」だけで感情を他の人に伝えていませんか。と問われたとき、自分の言動を思い返してみると、心当たりしかないと思いました。友だちと話すときも「なにそれ、やばくない?」とか、「エグ!!」と言う言葉を言いがちなので、それだけで感情を表してしまうって、改めて考えてみると本当に怖いな。と思いました。自分にとって言葉とは、物心ついたときには使えるようになっていて、そこまで意識したことのないものだったので、考えていると奥深いものだなと思いました。人に感情を正しい日本語で伝える大切さ、言葉としての存在の意味をこの講堂朝会のお話を聞いて再確認することができました。自分の言動に責任を持って行動、生活をしていきたいです。(高校1年)
私も言葉についての番組「クローズアップ現代」を見ていたのですが、内容が南直哉さんの言葉とほとんど重なっていて、正直驚きました。この短期間にこれだけ言葉の大切さについて何度も触れることになるとは思っていませんでしたが、それだけ深刻な問題なのだろうと受け止めました。「言葉を持つことによって初めて、自分の気持ちがわかり、物事に対して自分の考えを持つことができる」このことをしっかり頭に入れて、生活したいと思います。(高校3年)
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集会記録の感想を読んでいると、学年ごとの成長も大いに感じられましたので、次回はそんな観点から感想を紹介したいなと思います。今日はこの辺で。