この頃読んだ本、読んでいる本

2025年も半分が過ぎました。7月は暑さと雷鳴で始まりましたね。梅雨明け間近なのでしょうか。

さて、例によってなかなか読書は進んでいないのですが、この頃読んだ本と、今読み進めている本を紹介します。

「生きる言葉」 俵 万智 著

今、売れている新書と言えば、これですね。「言葉」について、今年度生徒の皆さんにいろいろ訴えかけておりますが、この本のテーマも「言葉」です。歌人の俵万智さんほど、言葉に熱くて冷静、柔軟できりりとした方はいないのではないでしょうか。また、ご自身が子育ての中で感じたこと・考えたこともたくさん書かれていますので、親世代も読んでいて共感できる一冊です。息子さんを育てながら、俵さんが発見していく言葉に、私自身もハッとさせられました。
近々、図書館にも入る予定ですので、ぜひ、生徒の皆さん、手に取ってください!

「日日是好日」 森下典子 著

にちにちこれこうじつ、と読みます。筆者が茶道と出会い、お茶の先生との日々を淡々と振り返って綴っているこの本は、映画にもなりました。
私は、映画から入った人間です。樹木希林さんや黒木華さんの出てくる映画は、何とも言えない悠々とした空気に包まれていて、簡素なのに贅沢な映画でした。その映画の原作を本屋さんで見つけ、手に取りました。
最初にイタリア映画「道」について書かれたくだりがあります。「道」は自分自身も筆者が感じたのと同じような出会い・再会をした映画でした。そして、大学時代に茶道を習い始めることになった筆者に、同じころ茶道に出会った(母に勧められて習うしかなかった!)自分を重ねて、「わかるわかる」と頷きながら読んでいます。そろそろ読み終わろうというところまで来ているのですが、じっくり読みたい気持ち、終わりたくない気持ちもあって、あと2章を残して栞を挟んでいるところです。
いい言葉にも出会いました。いずれ白板でご紹介します。

「フロントライン」増本 淳 著

この本はまさに、映画館で買った本です。小栗旬推しのオオバとしては、封切り直後に見に行きましたが、パンフレットよりもこちらの本の方が魅力的で、思わず買いました。
「やれることは全部やる」は、映画の中でもしばしば語られる言葉です。未知のウイルスに苦悩しながらも、人命を助けることに尽力した人々の姿が骨太に描かれた映画でした。映画をなぞるように、今、この本も読み始めています。
ダイアモンドプリンセス号でのコロナの集団感染は、日本の「コロナウイルスとの闘い」第一章であったと思います。映画の登場人物たちには、ほとんどに実在のモデルがいます。浜松医科大学の先生もそのお一人です。
映画では、それぞれの立場で「命を助けるためにやれることは全部やる」という人々の献身と勇気、粘り強さに頭が下がります。何を優先させるのかという選択を迫られることがあったら、この映画、この本を参考にしたいと強く思いました。