今日は6月最後の日曜日でした。合同フェアで幕を開けた6月、2回目の日曜はオープンスクールでした。先週の日曜には、学年同窓会の幹事が集まり、楽しい打ち合わせを行いましたっけ。そして、最後の日曜の今日、令和7年度の「校区PTA」もスタートしました。蒲地区の皆様、ご参加ありがとうございました!
さて、今日はもう一つイベントに参加しました。それは、国際ソロプチミスト浜松様の「認証45周年記念講演会」への参加です。JT生命誌研究館の名誉館長 中村桂子さんの講演を聴きに行ってまいりました。

「人類はどこで間違えたのか」というドキリとするタイトルですが、中村先生は、穏やかな口調で今の世の中にもし違った道があるとすればそれはどんな道なのかを淡々とお話されました。1936年生まれの先生のお話には、ハッとさせられる点も多く、また大いに共感するところもあって、とても満たされた講演会でありました。
中村哲さんの言葉、志村ふくみさんの言葉の紹介から始まり、1943年にE.B.バルフォアというイギリス女性が「土を見直すべきだ」ということを述べていることを紹介してくださいました。バルフォアさんは貴族のお嬢さんで、農業に関心を持ち、イギリス女性初の農学博士となった研究者です。今、アメリカなどでも「土」の重要性が議論され始めているとのこと、これを第2次世界大戦の最中に力説している女性がいたということを、今日初めて知りました。レイチェル・カーソンの「沈黙の春」が1962年、それをさかのぼること19年、自然破壊について警鐘を鳴らす女性がいたのでした。
中村先生は、科学が生き物から離れてしまっていることに問題を感じ、科学と生命を一緒に考えることを「私の仕事」とおっしゃいます。今、この地上にいる生き物には、40億年という年月が必要であったということ、生き物に上下はなくフラットであること、その生きものの中に人間もいるはずなのに、今、政治や経済を動かす人々は、生命誌の外にいるのではないか、ということを述べられ、人は生物の仲間の中にいるという考え方や視点が大事なのだとおっしゃいました。その考え方をすれば、戦争が当たり前という世の中ではなく、地球が身近で大切な存在になるのではないか、と。
ケストナーの「動物会議」のお話も印象的でした。ここに出てくる動物たちからの5か条を、私たちはもう一度読み直さなくてはならないのかもしれません。21世紀の今、「生き物の中の私」という感覚を持って生きることが、これからの世界を変えていく言動力になるのかもしれません。
まだ頭の中で講演内容をまとめ切れていませんが、素晴らしい講演を聴くことができたという感動を大事にしながら、ゆっくりじっくり反芻したいと思います。
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生活会館での校区PTAを終えて見上げた空に、4日目のお月様がきれいでした。いつものカメラは持ち合わせていませんでしたので、スマホ撮影です。


7月の満月は11日です。なお、7月25日には、西遠の天文台(浜松で2番目に大きな天文台!)で星空教室がありますよ!