7月最初の土曜日は「全校講堂朝会」からスタートしました。今日の訓話のタイトルは…、

「世界で生きる力」を得る
これが、今日の講堂朝会のテーマでした。最初に振り返ったのは、講堂で行われたパフォーマンス大会でした。

身体的創造性を育むこの行事が、「世界で生きる力」になるの??と生徒たちは懐疑的な反応です。しかし、パフォーマンス大会で入賞することを目標に据えた時、テーマの掘り下げ、オリジナルの動き、テーマに合ったBGM探し、協力や個性の発揮、など、様々な課題が見えてきます。その課題を一つ一つ、仲間と協力してクリアしていく過程で、21世紀型スキルが獲得できているのに、皆さんは気づきませんか?

パフォーマンス大会のルーブリックも提示し、併せて高校第1位を獲得した6年月組の作品について、先生方がルーブリックに基づいて審査した数値も紹介しました。目標を掲げ、それに向かって協力し、努力していくことの大切さを、まず訴えました。
次に、学園祭HR展について考えました。21世紀型スキルをたどりながら、私が全校の皆さんに出した質問は、「西遠女子学園では、なぜ巨大制作物を作るのか?」でした。

1分間の話し合いの後、3,5,6年生にマイクを向けて、自分の意見を発表してもらいましたが、「絆」「インパクト」「女子だけ」などいいご意見をたくさんいただきました。もちろん、正解は一つじゃありません。ひとつでも多く、その意図に気づくことができたなら、それだけ得られるものも大きいのではないでしょうか。
HR展の審査もルーブリックで行われます。インパクトのある巨大制作物という点で5点を獲得するまでの道のりを、制作者の代表2人に登壇してもらい、振り返ってもらいました。

自分たちが作り上げた制作物を、2年後に振り返ってもらったわけですが、さすが高校3年生、興味深いエピソードや、後輩にも有益な感想を述べてくれましたね。お二人、ありがとうございました!
新たな課題の提示もしました。昨年度の学園祭HR展の責任者から異口同音に聞かれた「計画通りにいかなかった」「計画が甘かった」という反省点から、今年の審査ルーブリックに加わったのが「タスク管理」です。こうして、前年の課題を皆でクリアしようという「課題探究」が行われているのです。
21世紀型スキルは、パフォーマンス大会や学園祭だけで培われるものではありません。「地域でもグローバルでもよい市民である」というスキルは、
・公民の授業で教わる知識をしっかりと理解しているか
・良い市民として選挙の投票に参加しているか
・ボランティア参加などの行動を起こしているか
等、様々な観点で測ることができるものです。
私自身も、生徒の皆さんから提出される講堂朝会の感想(集会記録)の中に、その力がついたことを感じることがたくさんあります。

21世紀の世界を生きていくにあたり、様々な角度から21世紀型スキルを獲得していくことは大変重要です。今年度の学園祭HR展も始動したところですが、「世界で生きる力」をつけることを大きな目標にして、実り多い準備の日々を過ごしてほしいと思います。
最後に、西遠学園祭2025のスローガンが決まりました。
「119年の伝統、120年の飛躍」です。

このスローガンにふさわしいキービジュアルのデザイン募集も始まることが、実行委員長から告知されました。キービジュアルのデザインを考えることもまた「創造とイノベーション」というスキル獲得にふさわしい課題ではないでしょうか。
生徒の皆さん、西遠での学園生活の中で、「世界で生きる力」を着実に身につけていきましょう。未来の西遠の生徒の皆さん、素晴らしいスキルを身につける機会が、未来に待っていますよ。
