小さな白板2026 第20週

テスト週間の「小さな白板(ホワイトボード)」は、勉強に疲れた生徒の皆さんが「わかる―!」「ほんと、それ!」と共感できそうなものを前半集めてみました。後半は少し前向きに。そんな第20週のラインナップです。

「頑張れ」も「負けるな」も、相手にパワーを与えたくて使う言葉だけれど、並べてみたら残酷だな、と思った作者のように、言葉は時々思いもよらない一刺しになることもあるのかもしれません。弱ってる時に言われたくない言葉もあるよね。「テスト頑張れ!」と一番言われる週のはじめに、この短歌を書いてみました。

いろんな自分がありまして、無理してる自分が何に無理してるのか考えていると、頭がこんがらがってしまうのかも。でもきっと、「無理してる」という事実はあるのです。我慢は大事だけれど、無理は禁物。深呼吸しましょう。

模擬試験に向かう子どもに、「一喜一憂しなくていいよ」と励ましたけど、当の子どもは全く一喜も一憂もしてないわ、という母の歌。今日は、保護者の皆さんに共感してもらえそうな短歌です。俵万智さんの子育ての短歌には、うんうんとうなづくところがたくさんありますね。当てが外れてずっこけている俵さんも想像できますが、早くから自立している息子さんの姿も、まぶしく想像できます。

「区別」と「差別」の違いは、尊重するか、嫌悪するかの違いです。夏目漱石の「私の個人主義」を思い出しました。漱石はその著作「私の個人主義」の中で、苦労して「個人主義」を手に入れたなら、周りの人々の個人主義もしっかりと保証せよと言っています。釣りの好きな兄が、読書の好きな弟を無理やり釣りに誘う話を例にとりながら、自分と違うのは相手が劣るからだ、相手にも自分の価値観を育てようと考えてしまうのは違う、と。自分と無理やり同じようにさせるのではなく、その違いを理解して相手を尊重することこそ、大事ではないでしょうか。自分の言っていること、していることが、区別なのか、差別なのか、考えてみましょう。

2022年6月13日にも、白板にこの短歌を書きました。瀧、大河、泉。自由、幸福、存在。なんだかとても潔くて凛としていて、かっこいい歌ですね。大らかで、気持ちが上がります。テストも終わりました。よーし、瀧になるぞ!大河になるぞ!泉になるぞ! 意気軒高(いきけんこう)に、いざ!