命かけた「平和への誓い」

この夏、長崎原爆の日に行われた「平和記念式典」で、被爆者を代表して「平和への誓い」を述べた岡信子さんが、亡くなりました。93才だったそうです。

岡さんの「平和への誓い」は、私もテレビの中継で聞き、その日のブログにも感想を書きました。少女時代に、被爆者たちの救護活動に従事した体験を持つ岡信子さんは、その壮絶な救護の現場や、救護活動の合間に探し続けた父親との再会、その道すがら目にした被爆者たちの悲惨な姿を、「誓い」にしたためました。被爆体験を身近な人にもずっと話さなかった岡さんは、最近になって自らの体験を語るようになったのだそうです。最高齢で「平和への誓い」を読むことが、岡さんの使命だったのではないでしょうか。岡さんの訴えは、会場で、テレビの前で、聴いた人々の心を大きく動かしたことでしょう。

岡さんの「平和への誓い」はこちらから全文をお読みいただけます。16歳の岡さんが見た、体験した長崎がそこにあります。ぜひご一読ください。

今年は、広島で被爆され、広島県原爆被害者団体協議会の理事長を務めるなど、平和活動に尽力された坪井直さんも逝去されました。長崎で、西遠の生徒たちに毎年被爆体験を語ってくださった和田耕一さんもその生涯を終えられました。平和の尊さを訴え続けてこられたこれら被爆者の皆様の想いを、決して、途切れさせてはなりません。ご冥福をお祈りしながら、受け継ぐべき想いがあります。

長崎を訪れたばかりの高校1・2年生は、今どんな思いを抱いているでしょうか。