星の王子さまを訪ねて

昨日のブログで、11月15日の「小さな白板」にてサン=テグジュペリ作「星の王子さま」の一節を紹介したことを書きました。

「星の王子さま」は、私自身人生の節目節目で読んでは、さまざまな示唆をもらっている大事な一冊です。

娘と息子の幼い頃、夜寝る前に「読み聞かせ」をしたたくさんの本の中の一冊でした。


犬を飼う時にも、王子さまとキツネのやり取りが大きなきっかけになりました。
その犬が死んだときにも、キツネの言葉に救われました。
学園祭のHR展で「星の王子さま」を扱ったこともありました。
王子さまと「ぼく」の水を探す旅は、そのままクラスづくりの旅でもありました。

ずっと前の「母の日」に「お母さんならこの意味わかるよね」というメモと共に息子にもらった「ゾウを吞み込んだウワバミ」のキーホルダー。もちろん「星の王子さま」冒頭のエピソードだとすぐに分かりました。それ以来、ゾウ君とウワバミ君は、毎日使う大事なアイテムになりました。年代物ですので、最近、ちょっと汚れ気味です…。

箱根に「星の王子さまミュージアム」があるのは知っていましたが、なかなか訪れるチャンスがありませんでした。
2018年に初めてバスツアーで訪ねることができました。 →2018年10月21日のブログ
その時は西遠時代の仲間と一緒でした。この日、私の持っているウワバミのキーホルダーが売店にたくさんありました。お土産に買った友人もたくさんいました。

そんな「星の王子さまミュージアム」が閉館するというニュースが届きました。コロナ禍での訪問客の減少と老朽化が閉館の理由だと知りました。なんとも寂しく、居ても立ってもいられなくなったオオバは、11月初旬の日曜に母を乗せて箱根までドライブ、王子さまに会いに行ったのでした。

開館時間前に到着した「星の王子さまミュージアム」。もうお客さんがたくさん待っていて、列ができていました。閉館を知って駆け付けた方もたくさんいらっしゃるのでしょう。秋色の箱根の風景の中に王子さまが立っていました。

王子さまのストーリーと、作者サン=テグジュペリの人生の足跡をたどるミュージアムの展示物をゆっくり鑑賞しました。ミュージアムの庭園は紅葉に囲まれていて、静かで素敵な空間でした。

クリスマスの装飾も始まっていました。

売店でお土産を選びましたが、ゾウを呑み込んだウワバミのキーホルダーは見つかりませんでした。息子からもらったキーホルダーをこれからも大切に使い続けようと思います。母が買った王子さまの小さな器が、この日から新たに食卓を飾ることになりました。

紅葉に誘われて、もう一つミュージアムを訪ねました。「箱根ガラスの森美術館」です。

秋空の下、紅葉とクリスタルガラスのキラキラがとても美しい庭園でした。遠く、大涌谷の煙も見えました。

バラも咲いていて、紅葉との競演が素敵でした。

自分の運転であまり遠出はしないオオバですが、母にとっても久々の遠出となり、お天気に恵まれ、紅葉も美しく、思い切って出かけてよかったです。

帰りに立ち寄った富士川のサービスエリアでは、おじさま方のバンドが加山雄三サウンドを奏でていらして、背景の富士山と共に楽しませていただきました。

王子さまのおかげで、母と二人、秋の休日を満喫することができました。王子さま、ありがとう。