小さな白板2023 第26週

図書館入り口の「小さな白板(ホワイトボード)」、今週前半は若い世代の短歌を紹介しました。同世代や年下の作者の短歌は、生徒たちにどう響いたでしょうか?

7月10日(月)
ハスの葉の重力切って台風の風はハス田を宇宙に変えた  
   横道玄(小学5年)

この短歌は、第2回短歌研究ジュニア大賞受賞作品です。小学5年生の眼は、台風の大風を受けて葉を裏返し大きく波打つハスの田んぼに「宇宙」を見たのですね。大胆な、実に力強い短歌だなあ、とその観察眼と想像力・表現力に舌を巻きました。

7月11日(火)
生きるって光に似てる天高く乱反射する蝶の鱗粉  
   金城理子(高校3年)

こちらは、同じ第2回の短歌研究ジュニア賞で高校生の部の特選となった作品です。蝶の舞う姿、鱗粉の乱反射の中に、生きることについての気づきを載せて歌った五七五七七が、とても美しく気高く感じられました。

7月12日(水)
部活後にサドルは熱を帯びながら待ちわびている僕の帰りを
    中村哲翔(中学2年)

今年の第3回短歌研究ジュニア大賞を獲得した短歌がこちらです。この短歌を初めて目にしたのはまだ寒い季節でしたが、夏休みの部活でしょうか、実感が伴っていて、真夏の暑さまで感じられる見事な描写だな、と感動しました。しかも、自転車は僕を待っている、正真正銘の「僕の相棒」であるという作者の思いまで感じられました。真夏の部活の暑さを思い浮かべ、共感した生徒の皆さんも多いのではないでしょうか。みそひともじの中に、これだけの景色と思いを入れ込めるなんてすごい!と感嘆した短歌です。

生徒の皆さんも短歌を詠んでみませんか? ちばさと先生こと千葉聡先生(歌人で、現在、横浜サイエンスフロンティア高校の国語の先生です)も、かつて西遠の生徒の皆さんにツイッターでこんな呼びかけをしてくださいましたよ。

7月13・14日(木・金)
Mama always said life was like a box of chocolates. You never know what you’re gonna get.
  
 映画「フォレスト・ガンプ」より

映画「フォレスト・ガンプ」は、正式タイトル(日本公開時)を『フォレスト・ガンプ 一期一会』と言います。1994年の公開ですから、もう30年も前の作品案ですね。トム・ハンクスが演じたフォレスト・ガンプという青年の名前が映画のタイトルなのです。「ガンプ」とは「うすのろ」という意味のある方言なのだそうですが、人から笑われてしまうようなガンプの不器用だけど根性のある真っすぐな生き方が、アメリカの様々な出来事とリンクし、いろいろと奇跡を起こしてしまう、とっても不思議な映画でした。そう、不思議な映画です。その中で、ママの言葉は彼の人生の大きな指針なのです。

7月13日~14日の2日間、この英語の台詞を載せました。生徒の皆さん、訳せましたか? 実は、今日と明日の中学入試説明会中、図書館に日本語訳を掲げています。明日来校される皆さんにも確認していただきたいので、答えは明日、お知らせしますね。