小さな白板2024 第13週

春休みになりましたが、イベントのある日には白板を図書館に掲げました。図書館入り口の「小さな白板(ホワイトボード)」春休み編です。

3月25日(月)
あなたに会えてほんとうによかった
嬉しくて嬉しくて言葉にできない
  小田和正「言葉にできない」より

3月25日、新入生オリエンテーションがありました。中学1年生は、新中3のお姉さんに連れられて学校内を歩きます。そのルートに図書館もありますので、ウェルカムボードのつもりで、この詩を書きました。新入生の皆さん、ようこそ西遠へ。出会えてうれしいです!
白板前の花は、前日の「同窓の集い」でいただいたコサージュ(生花)です。とても美しいコサージュでした。感謝。

3月28日(木)
くちびるには歌を持て、
軽く、ほがらかに。
自分のつとめ、
自分のくらしに、
よしや苦労が絶えなかろうと、
いつも、くちびるに歌を持て。
  ツェーザル・フライシュレン作 
  山本有三訳 「心に太陽をもて」より

28日は、「西遠春の体験」の日。小学生が図書館を訪ねてくれました。この詩は、第1連の「心に太陽を持て」の部分の方が有名ですが、今回は第2連を紹介しました。苦しい時も歌を歌えば元気になれる、これは朝ドラ「ブギウギ」にも通じますね!

3月30日(土)
世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし 
      在原業平

「桜咲く西遠スプリングフェス」を前に、桜が咲かない咲かないと悩ましく過ごしていた時、この和歌が思い浮かびました。実は、おととし2022年の3月20日にもこの和歌が登場しました。この年は満開の桜がオリエンテーション1日目の新入生を迎えました。入学式にはもう葉桜になっってしまうかも、と心配しながら選んだこの和歌。今年は、フェスに桜が咲いてくれない!と別の悩みで再登場です。人間というものは、げんきんなものですね。咲いても咲かなくてもイライラハクハクしてしまうのですから。桜の方では、そんな人の心なんて一切お構いなしだけれど、煩悩の塊みたいな人間(=私)はなかなかそうはいきません。
在原業平は平安初期の歌人です。六歌仙のお一人。「もしも桜がなかったら、春は心穏やかに迎えられたのに(桜があるから悩ましいのだ)と歌って、桜の素晴らしさを引き出している素晴らしい和歌です。今から1000年以上前の和歌と、現代の私たちの心はちゃんと通じています。時を超えて桜の美しさは人の心を動かし続けているのですね。

我が家のヤマザクラも咲きました、母が華道を習っていた頃の花材として我が家にやってきたヤマザクラが、今年も春を告げてくれました。