詩「自分の感受性くらい」と生徒たち ~いわさきちひろ美術館でのイベントも含めて~

11月15日の講堂朝会では、高校生に対し、ベアテ・シロタ・ゴードンさん、ベラ・チャスラフスカさん、そして詩人の茨木のり子さんの生き方を紹介しました。その折、茨木のり子さんの有名な詩「自分の感受性くらい」を朗読しました。今日は、その感想をお届けします。高校生たちが、茨木のり子さんの詩にどんな衝撃を受けたのか、詩の力について考えさせられました。

「バトンを受け取る」というのは、講堂朝会で私が高校生の皆さんに出した宿題です。3人の女性の生き方から、あなた自身はどんなバトンをそれぞれ受け取るのか、よく考えてくださいとお話ししました。それぞれの生徒が、自分自身と向き合ってくれたことが、彼女たちの感想文からわかります。

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さて、ここからは、昨日「この項続く」と書いた「東京の紅葉」後編となります。
ここは、いわさきちひろ美術館。東京の練馬区下石神井にあります。いわさきちひろさんの自宅兼アトリエの跡地に建っています。長野県安曇野の「いわさきちひろ美術館」は何度か訪れたことがありますが、東京の美術館を訪ねたのは今回が初めてでした。

11月22日、私は、ここ「いわさきちひろ美術館」で行われたトークイベント「甥夫婦が語る素顔の茨木のり子」に参加しました。
新聞記者の行事千絵さんが聞き手となって、のり子さんの甥である宮崎治さんとその妻 薫さんがマイクを持ち、詩人としてののり子さん、生活者としてののり子さんを振り返りました。行司さんは、「装いの翼」という本をお書きになっており、現在、いわさきちひろ美術館でこの企画展が行われています。この本には、いわさきちひろ、茨木のり子、岡上淑子という3人の女性の「装い」「生き方」が綴られています。
トークイベントでは、甥御さん2人の結婚式にのり子さんがお手製のアルバムを贈ったというエピソードや、亡くなる少し前の薫さんへの電話のエピソードなどを聞くことができ、本の中の詩人がちゃんとそこに存在していたのだということ、その息遣いが聞こえてくるような気持ちになりました。

質問コーナーで、国語の先生をしていらっしゃる方が、「自分自身も教科書に載った茨木のり子さんの詩に救われた、生徒たちの中にもそう言う生徒が多い」と発言され、心からうなづいた私でした。集会記録に書かれた上記のような感想を読んでいたからです。

「茨木のり子詩集」に宮崎治さんのサインを、「装いの翼」に行司さんのサインをいただきました。

イベント後、宮崎治さん、行事千絵さんにサインなどいただきながら、少しだけお話しできたことも幸せなことでした。質問をした国語の先生ともお話しできました。
まだまだ私は「茨木のり子」という人物を知らないんだな、と痛感。茨木のり子さんのことをもっともっと知りたくなりました。
しばらく、これらの本を読みながら、その世界に浸りたいと思います。

長野のおいしいリンゴジュースをいただきながら、いわさきちひろ美術館の紅葉を満喫。