デザインの力・面白さを学ぶ

今日は土曜日。
土曜のメニューはいつも多彩です。
そんな中、3時間目の講堂には、
中3から高3までの4学年が集まりました。
今日は、静岡文化芸術大学の峯郁郎先生が、
学園祭HR展に向けて、
「デザインの力 面白さ」
というタイトルでお話し下さいました。


中3から高2なら分かるけれど、高3はもうHR展はやらないんじゃないの?と思われた方もいらっしゃるでしょう。
実は昨年までは高2以下の3学年が入場し、峯先生のお話をうかがっていました。
しかし、峯先生は、お話の中で、昨年度のHR展を講評してくださるのです。
昨年度、高3がその場にいないことを残念に思い、今年は高3にも加わってもらったのでした。
峯先生は、昨年度の全クラスのHR展を振り返ってくださいました。

それぞれのクラスの展示や研究に対して、峯先生は目玉の製作物への感想に加えて、小さな工夫やこだわりにまで触れてくださいました。
生徒たちは1年前のHR展での苦労の日々を懐かしく、そして熱く思い出したことでしょう。
私も審査員としてじっくり見学し審査したはずですが、峯先生のお話を聞きながら、ハッとすることがたくさんありました。
この振り返りの中で、峯先生がキーワードとして提示してくださったのが
readability (リーダビリティー)でした。
読みやすさのための工夫は、例えばこの文字のデザイン。

上の二つは、あるクラスの実際の掲示です。
ピカピカのメリットという字に対して、デメリットという字をギザギザにしてネガティブなイメージを表現した生徒の工夫。
峯先生は、この工夫に込められた作者の思いを評価してくださった上で、さらにそこに「読みやすさ」を加えて、「デ」だけをギザギザにしたデザインを提案してくださいました。
うんうん、と納得した客席の生徒たち。
今年のHR展では、きっとreadabilityを念頭に置いて製作の日々を過ごしていくことでしょう。
西遠の学園祭HR展は、「課題探究」という大きな学習です。
各クラスのテーマは、教科の学習という枠を大きく超えて、21世紀を生き抜くための力をたくさん得られる行事です。
峯先生のご講演で、生徒たちは「デザイン」という学問の一端を知りました。
自分たちの製作するもの、製作する行動が、学問にもつながっていることを知り、
また一つ、学園祭HR展という行事を通して発見をした生徒たちです。
峯先生、50分間という限られた時間で、学園祭HR展に熱いエールを送ってくださって、本当にありがとうございました。
「デザインの力」「デザインの面白さ」を教えていただき、生徒たちはこれからきっと想像力を膨らませ、計画性と行動力、そして団結力を発揮して頑張れます。
ぜひ、今年の学園祭で、生徒たちのreadabilityを見つけていただければと存じます。
本日は本当にありがとうございました。
デザインと言えば、今日で3週間の教育実習を終えた美術科の卒業生岡野さんが、こんな素敵なプレゼントを生徒たちに贈ってくれました。

西遠の冬服をデザインした素敵な封筒、もちろん岡野さんのオリジナルデザインです。
デザインの力、デザインの面白さを、先輩も生徒たちに提示してくれました!
放課後、3週間の実習を終えた4名が校長室に挨拶しに来てくれました。

4名それぞれに得たものがたくさんあった3週間だったことでしょう。
お疲れ様でした。
《お知らせ》
来週24日(月)は、西遠は指定休日となっております。
学校は閉まっていますので、ご承知置きください。