人権について考える10代

昨日少しご紹介した12月の講堂朝会の生徒の感想を今日もご紹介します。「世界人権デー」にちなんで12月は極力「人権」についての訓話をするようにしています。生徒たちは、私の話をどう受け止めたのでしょうか。

今回の講堂朝会では明日12月10日は人権デーということで人権についてのお話でした。夏休みに人権についての作文を書いた私としてはとても興味深いお話でした。まず初めに、人権といえばノーベル平和賞が思いつくということで、平和賞をもらった人を主に紹介されました。一人目はノーベル平和賞を初めにとった人、アンリ・デュナンさんを紹介されました。交際赤十字を生んだ人で、私はノーベル賞に少し興味を持っていたのですが、アンリさんがノーベル平和賞を一番初めに取った人とは知らなかったので、まだまだ知ることがたくさんあるなと感じました。二人目はマザーテレサさん、三人目はネルソン・マンデラさんを紹介されました。さらに、マララ・ユスフザイさん、核兵器廃絶国際キャンペーンI CAN、今年受賞したナルゲス・モハマディさんを紹介されました。この方たちは、いろんな国、地域で人間としての権利を主張、大切にしていて、中には自分が犠牲になるかもしれない状況でも、多くの人が自由を手に入れられるのを優先して、そのために努力しているんだと思うと、こういう方たちがいたからこそ人権を大切にしようと思えた、また、そういう現実があることに気づいたので、すごいなという尊敬の気持ちと感謝の気持ちになりました。(中学2年生)

私は、西遠に入学してから様々な平和のための日を知りました。それまでは、テレビなどのニュースでみて「へぇそういう日なんだ」というくらいにしか認識していませんでした。ですが今は、西遠で色々な日を知り、それらの日を把握してその日が存在する意味を理解しておくことの大切さを学ぶことができています。
世界人権デーがあることは知っていましたが、12月9日が「ジェノサイド犠牲者の尊厳を想起しその犯罪防止を考える国際デー」であることを知りませんでした。そのため、どのようにしてこの日が定められたのか家に帰って調べてみました。ナチスドイツ政権とその同盟国および協力者による、ヨーロッパのユダヤ人約600万人に対する国ぐるみの組織的な迫害および虐殺、ホロコーストを受けて、75年前に各国は「集団殺害罪の防止及び処罰に関する条約」を採択しました。このことをちなみ、12月9日が「ジェノサイド犠牲者の尊厳を想起しその犯罪防止を考える国際デー」とされたということがわかりました。ナチスドイツ政権が行ったユダヤ人に対する大量虐殺についても様々な記事が出てきました。それは、今、このように平和な日本に住んでいる私にとっては、もう今はおこりようのないくらい悲惨で残酷で醜い出来事だと思いました。ですが、講堂朝会のお話でもあったように、ロシア・ウクライナ、イスラエル・パレスチナなど他にも戦争をし続けている国があります。それは、私が今読んだユダヤ人の迫害の方法とは違っていたとしても、大切な命を多く奪う、同じく醜い出来事です。ホロコーストなど、過去に起こった、過去に人間が起こした醜く残酷な出来事は歴史に刻まれました。私達のような、未来に生きる人たちが同じ過ちをしないようきちんと事実が刻まれています。もう、新しく戦争が歴史に刻まれない世の中になって欲しいです。そんな世の中にしなくてはいけません。同じ地球に生きている人として、他の国で起きていることにも関心を持ち、国際的に決められた、平和のための日がおとずれるたびに、この気持ちをより強く持って生活していきます。(中学3年生)

西遠に入ってから知ったいろいろな記念日、戦争や女性の歴史。西遠生は、在学中に教科の学習とはまた違った大事な知識や考え方を得て、人権について、平和について、生きる意味について、様々なことを思考していきます。私自身、生徒からの感想(集会記録)でその足跡をただることがとても楽しい作業です。まだ返信できていない生徒の文章をこれからも大事に読み進めながら、生徒の成長を確かめていきたいと思います。